デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

この壁乗り越えんば何も見えんぞ! ばらかもん♯1-3

イメージ 1

 

『それでも取れなかったら、どうすればいい? 誰か俺より上手い奴がいて、どうしても拾えなかったら…』

『そがん時わな…どうぞお先に。譲ってやってもっと太か餅ば狙え』

台詞ひとつひとつが狙って配置されているのは百も承知ですが、それでも響く、癒される。

 

ばらかもん/第1-3話」(毎週土曜深夜日本テレビ放送/橘正紀監督)

 

『まだ若いのに型に嵌った字を書くね。君は、平凡という壁を乗り越えようとしたか?

書道界の新鋭、半田清舟はとある受賞パーティ会場で、業界の重鎮の言葉にキレて暴力事件を。

幸い刑事事件にはならなかったものの家元である父親の「頭、冷やして来い」の一言で単身、五島へ。

『基本に忠実に書いて何が悪い? 基本こそが一番美しいに決まっている。俺は悪くない』

無事島に着いたものの、方言分からず、借りた家は無人のはずなのに何故か生活感満ち溢れ…。

壁には力道山ジャイアント馬場のポスター、エアロスミスROCKSCD。ちょっとツボ(笑)。

この家を“基地”として使用していた幼女琴石なるが半田の最初の友達に。

『凄かねえ、先生の字。上手かねえ。学校の先生が書いた字みたいじゃもん

…!!

 

イメージ 2

 

なるに島を案内してもらう半田。

『先生、よかもんば見せてやんよ』

夕陽を見せるために防波堤をよじ登るなる。躊躇する半田に

この壁乗り越えんば何も見えんぞ!』

島民総出で荷解きの手伝い。嬉しくても悲しくても号泣する小学生・ひな。腐女子な中学生・珠子、その友人・美和。平凡でありすぎる事に悩む高校生・ヒロ。半田に食事を作ることを残り母性の糧とするヒロの母。

幼女から老婆まで、キャラ立ち満開。新たな気持ちで筆をふるう半田。

しかし、乾坤一擲の1枚は準賞(2位)。1位を獲ったのは18歳の高校生。

 

イメージ 3

 

『本当に悔しいんだ。俺から書道をとったら何もないから…1番じゃないと駄目なんだ』

才能の形、努力の意味、自分の居場所。

深夜枠に追いやるのはちと勿体無い。ゴールデンで十分通用する内容だと思います。

 
イメージ 4←ランキング投票です。よろしければワンポチを。