
「(しりとり)カール・ゴッチ!」
「チ…チ…チュパカブラ!」
「(昨日観たビデオの説明)えーっとね、カイザーなんとかっていう真犯人がいて、容疑者が一杯いるんだけど、パッて消えちゃうの」
うん、何かこれだけで、作り手が如何に信用できるか分かります。
箸が転んでも七転八倒な女子高生のゆるふわな日々。
「ゆゆ式 [北米版BD-BOX]」
(2013年4月-6月放送/かおり監督)
(2013年4月-6月放送/かおり監督)
ゆい(唯)、ゆかり(縁)、ゆずこの仲良し3人組は今日から晴れて高校生。
ふと目に留まった部員募集の張り紙。
“情報処理部。現在部員ゼロ”
丁度いい狭さの部室にはパソコンが2台。気になった単語を調べてはホワイトボードにまとめを書く…情報処理部と言うよりは“ネット・サーフィン部”“ググり部”な活動が始まりました。
特に大きな事件もイベントも無し。“あの頃”特有の良く分からないテンションに支配された日常。

勢いに任せているからギャグも大半ダダ滑り。ツボな人とそうでない人が綺麗に分かれると思います。
ゆずことゆかりがゆいにちょっかい(主として肉体的接触)を出して〆られる、が基本パターン。「キル・ミー・ベイベー」に近いですね。


お馬鹿な会話の応酬の中に「水ってなんだろう?」なんて科学と哲学を反復横飛びしたような台詞が混在してくるのも魅力のひとつ。
「意外とさっきみたいな思いつきで(将来を)決めちゃうのもアリなのかなぁって…」
「じゃあ今、ゆかりちゃんの未来が広がったね」
「おお…ちょっと怖いね」
「怖いな…」
将来が獏としている(し過ぎている)が故に感じる不安、恐怖。選択肢は無限。でも、ひとつを選べばその瞬間、他の全ての可能性を一旦は捨てる事に…。
怖い…ですよね。確かに。
北米版BD-BOXはBD1枚に全12話を収録して4,500円くらい。