スタローン×シュワルツェネッガー。
この組み合わせから期待する全てがあって、それ以上のものは何ひとつない
実に“分かっている”映画です。
「大脱出」(2013年/ミカエル・ハフストローム監督)
レイ・ブレスリン(スタローン)は政府御用達の収容施設コンサルタント。
囚人となって刑務所に入り、警備の不備をついて脱獄。出頭して身分を明かし、施設の弱点を指摘するという刑務所にとっては実に“嫌な奴”です。
ある日舞い込んだ“倍額”仕事。
テロリストを裁判無用で収監(=拉致)する民間の極秘収容所に潜入して、そこが“脱出不可能”であることを出資者に証明してほしい…。
しかし、正規の手続きを踏む前にレイは拉致られて投獄。そこはレイの著書をお手本に設計された難攻不落の要塞。身分は証明できず、場所がどこかも分からない。罠だ。
冷静に自身の置かれた状況を分析するレイに接触してきた屈強な囚人、ロットマイヤー(シュワルツェネッガー)。
実は「デッド・フォール」も「フェイス/オフ」も元々はスライ&シュワを想定した企画だったそうです。
なので、お話が脱獄ものになるのは必然。
これが若い時のランボー&コマンドーだったら頭なんか一切使わずにズドンバコンドカンで終了です。いい感じに歳喰った今だから、そこはかとない緊張感(本当にわずかですが)を醸しだす事ができたのだと思います。
しかし、この二人の「フェイス/オフ」って想像がつかないな…。
看守長ドレイクに「ミッドナイト・ミート・トレイン」で死体生産器だったヴィニー・ジョーンズ、医務官にサム・ニールと脇もなかなかマニアック(サム・ニールは正直、無駄遣いだったような気がいたしますが…)。
作品とは関係ないですが興行上の文句をひとつ。
この刑務所がどこにあるのか、を推理するのが前半のヤマなのに、予告でもキャッチでもモロバレさせとるやないか。
何考えてんだ、ギャガ…。