倉橋莉子(くらはしりこ)。私立藤崎女子中学2年。
頑張って勉強して名門お嬢様学校に入ったものの、待っていたのは倦怠。
「面白くない。退屈だ…」
彼女は知らない。自分が“ワイルドの君”と呼ばれ、周りのお嬢様から熱視線を浴びている事を。
真木夏緒(まきなつお)。生徒会会長(正確には生徒会副会長兼会長代行)。
清楚な容姿と人望。“藤姫様”と呼ばれる全校生徒憧れの的。
生徒たちは知らない。彼女が生徒会執務室で抱き枕ダッキーを相手に恋愛の研究とシミュレーション(妄想とも言う)に耽っている事を。
恋愛研究所、ラブラボの誕生です。
「恋愛ラボ LOVELAB[北米版BD-BOX]」
(2013年7月-9月放送/太田雅彦監督)
(2013年7月-9月放送/太田雅彦監督)
生徒会にはあと3人のメンバーがいますが、主役二人に負けず劣らず濃い。
特に本来の会長(全てを完璧にこなす副会長の夏緒にキレて職務放棄した)である榎本結子(えのもと ゆいこ/エノ)と、守銭奴を自称する程お金に執着し、結果、生徒会を出禁になった会計・水嶋沙依理(みずしま さより/サヨ)。
一見、二人とも性格悪くひねくれているように見えますが、エノは純で直情的で優しく、サヨは冷静で頭の回転が速く思いやりがあります。
眼鏡っ娘でありながら、萌えの極北に位置するサヨのキャラは本編の劇薬スパイス。
親の仕事の関係で“夜逃げ同然”に公立小学校に転入してきたサヨが、クラスでいじめられた時の切り返し。
「親も頑張ってこうなったんだから仕方ないじゃん。ましてや私のせいでもない。どんだけ想像力ないわけ? あんたらは心がチビだね。それと頭も。家庭の弱みを存分に活かして先生やらお前らの親につらつらと訴えてやろうか、このチビどもが!」
もう、緋牡丹博徒か鬼龍院花子(正確には松恵)かってくらいな氷の啖呵。
後半になってようやく“男の子”が絡んできますが、これがまた味わい深く…。
かつてリコに告ったにも関わらず顔も名前も忘れられている凪野智史(なぎの さとし/ナギ)。
真面目で責任感も強いのに口が悪く良好な人間関係を築けない池澤雅臣(いけざわ まさおみ/ヤン←リコがつけたあだ名で本人大迷惑)。
無職でネトゲに嵌っている“自分探し”中のエノの兄(M属性有り。エノの呼び方は“兄様”)。
「女の子だけの話だと思っていたのに男が出てきて興ざめ」といった意見もあったようですが、男女あっての恋愛。これはこれで良いと思います。
北米版BD-BOXは全13話をBD2枚に収録して4,000円ちょい。国コード有り。英語字幕は解除できますが、エピが変わると再び表示される半強制。ちょっと面倒くさいです。