「人って社会に出る前はどこにいたのだろう?」
「お前は今も昔も仄暗い穴の底だろうな」
オタクの旦那と一般人の妻。二人のカルチャー・ギャップをテーマにした5分アニメと言えばすぐに「監督不行届」を思い出しますが、テイストには隔たりが。
「監督不行届」は“夫に引きずられる妻”という図式でどちらかと言うとネタメインでしたが、こちらはオタク文化を背景に夫婦のラブラブな生活を描くキャラメイン。
妻のカオルさん、ドストライクです。
「旦那が何を言っているかわからない件」(毎週金曜AT-X他放送/永居慎平監督)
オタク文化の基本用語は普通に飛び交いますが、具体的な予備知識を必要とするネタは少な目。
アニメネタも夫婦の関係性として落とすので、特に「俺の嫁」「真白たん」の出自について知っている必要はないです。
まとめサイト管理人として収入を得ていた(働いたら負けだと思っている)旦那が、就職を決意したものの社会はお呼びじゃなく、知り合いの探偵事務所所長にWebデザイナーの仕事を紹介してもらった時の、
「まあ、あんたが働いてくれて良かった」
「でも、近所の奥様方は俺が何してるかわからないよ」
「…私がわかってりゃいいよ」
という会話は何かほっこりと和みました。
劇薬キャラとして登場するのが旦那の弟。大学生ですが“マヨタマ”のハンドルネームで知られる同人作家。
ポニーテールで女装。男の娘にして腐男子、ついでにブラコン。事ある毎に兄に肉体関係を迫る殺傷力抜群のキャラです。
彼(彼女?)の人物鑑定方法が面白い。
「カオルさん、“攻め”の対義語は?」
「え? “守り”?」
「カオルさん、さっきまで僕が言っていた事は全て忘れてください」
これは実用的だ(笑)。