
『お願い、烈風丸! 私の魔法力を全部あげる! だからその代わりにネウロイを倒して!』
萌えと燃えを1:1でブレンドしたパラレル戦記第2弾。
「ストライクウィッチーズ2[北米版BD-BOX]」(2010年7月-9月放送/高村和宏監督)
第501統合戦闘航空団解散と共に除隊して扶桑皇国に戻っていた芳佳でしたが、新たなネウロイの出現により復役。各国に散っていたストライクウィッチーズが再結集という王道の出だし。
二十歳を過ぎてウィッチとしてのアガリを迎えてしまった坂本美緒少佐の苦悩が本作のもう1本の柱。
魔力を込めて打ち上げた扶桑刀・烈風丸。しかし、それは持つ者の魔法力を吸い尽くす妖刀。戦闘能力と引き換えにウィッチとしての寿命を急速に削っていく美緒。
「お願いだ! 私も11人の中にいさせてくれ!」
今期から美緒の中の人が変わって演技力が向上した(笑い方がナチュラルになった)のは喜ばしいのですが、「烈風斬」とか「新・烈風斬」とかやたら中二病チックな事を口走る“痛い娘”になってしまったは残念でした。

ヴェネチア直上に浮かぶネウロイの巨大な巣に最後の闘いを挑む人類。
最終決戦兵器は…戦艦大和!
「大和、浮上!」
魔導エンジンによってネウロイ化した大和が海対空特攻兵器として天空へ。
ネウロイの巣の形が白色彗星っぽいので、激しいデジャヴに襲われます。しかし、燃える!

本作1期をご紹介した時に「ガイナックスを継ぐ者たち」と表現しましたが、今回のクライマックスは「ガイナックスをトレスする者たち」。
大和を指揮する空母・赤城の艦長、杉田淳三郎と、「トップをねらえ!」ヱクセリヲン艦長、タシロ・タツミの台詞を比べてみましょう。
『追いつめられた人間の恐ろしさを奴らに思い知らせてやれ!』(杉田)
『追いつめられた人類が何をするか見せてやる!』(タシロ)
『『我々の勝ちだ!』』(杉田&タシロ)
『駄目です! 魔導ダイナモ起動しません!』(赤城オペレータ)
『駄目です! スレイヴが98%しか作動しません』(ヱクセリヲンオペレータ)
『何てザマだ!』(杉田)
『何てこった!』(タシロ)
もはや様式美(笑)。
因みに今回、美緒が装備するストライカー・ユニットは零式から紫電改へ。芳佳も零式から震電にバージョンアップしています。
紫電改は大日本帝国海軍の局地戦闘機。震電も同じく海軍の試作局地戦闘機(機体後部にプロペラがあるのが特徴。試験飛行を終えた所で終戦。実戦投入ならず)。

ついでに烈風は零式の後継として設計された試作艦上戦闘機。試作のみで未完成のまま終戦を迎えました。
北米版BDは、全12話をDVD2枚、BD2枚に収録した4枚組みで2,000円弱。