
「いつか強くなれたら、なんて言い訳して逃げているから、覚悟がないから、つぐみさんには刃がないんですよ!」
“大人は過去にすがり、子供は未来に逃げたがる”
ソウルイーター本編におけるシド先生の台詞を補完する言葉の刃。
「ソウルイーターノット!」(2014年4月-7月放送/橋本昌和監督)
本編(51話)をちゃんと観てから、と思っていたので取り上げるのが遅れてしまいました。
勝手にリテイクに近いものを想像していたのですが、まるでテイストの違うスピンオフでした。
本編が「ドラゴンボール」「キン肉マン」だとしたら、こっちは「けいおん」「ソラノヲト」って感じです。

ある日、自分に武器資質があることが分かったため、死神武器職人専門学校(死武専)に入学することになった春鳥つぐみ。
庶民の暮らしを知るために“下界”である死武専に降りてきた某国の王女、アーニャ・ヘプバーン。
そして、瞬時に記憶をなくしてしまう鳥頭にして寝たまま戦える睡拳の使い手、多々音めめ。
共に14歳。寮でも同室となった3人のワクワク死武専ライフです。

タイトルのノットとはNormallyOvercome Targetの略で、死武専の非戦闘員クラスの総称。
逆に戦闘員(エージェント)クラスの総称がイート(EspeciallyAdvantaged Talent)で、マカたち本編の登場人物は皆このクラス。
時間軸は本編の1年前。なので、本編のエピソード・ゼロ的意味合いも含んでいます(キッドのパートナーになる前のトンプソン姉妹とか)。
つぐみの武器属性は鎌槍(ハルバート)。最初は自分の意思で武器化することも出来ず、出来ても先端に刃がついていないイミテーション状態でしたが…。

魔女シャウラ・ゴーゴンに操られためめを救うため、死武専すら出し抜こうとするつぐみとアーニャ。「敵は同じだろ」と言うシュタインに対する、
「敵は同じでも守りたいものが違うんです!」
は中々の名台詞。この覚悟がつぐみを覚醒させていきます。
要所要所に顔を出す本編レギュラーがお話に厚みを与えています。マカのキャラデザが本編と微妙に違うのがちょっと引っかかりましたが…。

余談ですが、死武専女子寮の9歳児・カナ・アルタイル(中の人は「のんのんびより」れんちょん)が「さばげぶ!」豪徳寺かよと被って見えました。

あと、出来れば“エクスカリバー”にも顔出して欲しかったなあ。