
金は天下の回りもの。あるところにはあるが、ないところにはない。
佐藤には武器を調達する金がなく、戸崎にも武器を仕入れる金がない(管理委員会の資金流用も最早限界)。入りを増やして出を抑えるは経理の基本ではありますが、ではどうやって入りを増やす?

そんな“背に腹は代えられない”切羽詰った人たちの創意工夫の物語。
「亜人/コミックス第9巻限定版付属DVD Intermission」
(2016年10月7日発売/鹿住朗生演出)
前半は佐藤の事情。
マフィアの親分(幹部?)猫沢さんから仕入れている大量の銃火器。その対価は臓器。
鮮度抜群の内臓を佐藤さんはどうやって入手していたのか。答えは「自分の内臓を摘出していた」でした。
『これまでは一人だったから手間が掛かって大変だったよ。でも、田中くんがいれば、たくさんの臓器を効率よく手に入れられるって訳だ』
ナイフ構えてにっこり微笑む佐藤さんに慄く田中。
『俺を助けたのは、俺の体が目当て…?』
あらぬ誤解を受けそうな切り返しが微笑ましい。更に自分では買いに行けない(勿論、通販で買って届けてもらう訳にもいかない)レア物ゲームの復刻版購入を猫沢さんに依頼するために、田中の臓器提供を促す佐藤さん。
『私は今、猛烈にこのゲームがやりたい…』
亜人の未来もクソもありません。趣味のために臓器を出せと。滅茶苦茶な佐藤さんの理屈にあっさり説き伏せられちゃう田中さんってホントいい人。

そして後半は戸崎の事情。
アジトの食費・光熱費だけでも一杯一杯(中野は1日5食喰うし、永井は食後に甘いもの喰うし)な所に平沢さんが業者からとった武器弾薬の見積が…。
『この金額…間違いじゃないのか?』
『やはり分かりますか? 粘りに粘ってかなり安くしてもらいましたからね(キリ!)』
何か収入源を見つけないと…。泉ちゃんの「コンビニバイト」「キャバクラバイト」「メイドカフェバイト」案は全て却下。思案の末、敷地内で温泉を掘り当ててひと儲けしちゃうぞ作戦を実行しますが…。
『ここ(秘密のアジト)に温泉客を呼ぶつもりか?』
泉ちゃんは美人でナイスバディで亜人ですが、ちょっと頭の不自由な娘のようです。
景気良く噴き出す温泉を浴びた瞬間『泉質は悪くないな』ってどんだけ温泉マニアなんだよ戸崎さん。
結局、温泉によって水道代と光熱費だけは浮かせることに成功したわけですが…。ま、焼け石に水ですね。

〆は泉ちゃん入浴のサービスカット↑(何故かBGMは「暗闇節」)と中野のラッキースケベ↓(代償は死)。

この時の刺激的死に戻りの影響でIBMを出せるようになった中野ですが、これって本編に連動するのでしょうか。佐藤さんのスピランナーネタを考えるとこちらも繋がっていそうな気がいたしますが…。