鈴木則文×千葉真一で少林寺。しかも、「直撃!地獄拳」「同/大逆転」の翌年。
当然、頭のネジが5,6本弾け飛んだスットコドッコイな代物を連想し且つ期待もしたわけですが、蓋を開けたら至極真っ当(いや、この表現もちょっと抵抗あるか)な作品が出てきてびっくり仰天。
少林寺と言うと真っ先に「アチョー」と「ハァー、ハ、ハ、ハ、ハッハ!」を連想しますが、あれとは別物。少林寺拳法は宗道臣が開設した日本の武道であり宗教です。
何と実在の人物を主役にした一代絵巻、「イップマン」と同じ箱に入る作品でした。
映画的脚色は多々ありますが、大筋は史実の通り。
満州及び中国各地で日本軍の情報工作員として働き、終戦後引き上げ。
民族としての誇りを失った日本国を憂い、気骨ある若者を育てるために少林寺拳法を開創。
道場は香川県仲多度郡多度津町。地元のやくざ(博徒)と大阪から進出してきたやくざ(神農)を相手に正義を貫こうとします(ここいら辺は脚色でしょう、多分)。
鈴木監督らしかったのは、下半身が我侭な地元のチンピラ(安岡力也)を懲らしめるシーン。
断ち切りバサミで力也のチ●コ切断して犬に喰わせる無茶っぷり。
この他にも指飛ぶ腕飛ぶ子供轢くな場面もあって、正しく東映な絵づくりがされています。
時に宗道臣の子供時代を演じていた子役さんって、「砂の器」で和賀英良(加藤剛)の子供時代演っていた人ですよね。
あの眼力は正に千葉ちゃんの目。その後お見かけしませんが、今どうしているのでしょう?
★ご参考