「歴史は同じ様には繰り返さない。だが、韻を踏む」
オマージュ(パクリ?)の正当化と取れなくも無い、ちょっと意味深な台詞です。
「ハウンター」
(2013年/ヴィンチェンゾ・ナタリ監督)
「CUBE」の監督による“家モノ”ホラー。
今日はリサ(アビゲイル・ブレスリン)16歳の誕生日前日。
昨日も一昨日も、そして多分明日も。
弟の無線レシーバーで目を覚まし、パンケーキを焼いている母から洗濯を頼まれ。父はガレージで故障した自家用車の修理中。
外は濃霧。電話は不通で車も動かない。昨日も一昨日も、そして明日も。
繰り返される誕生日前日。気づいたのはリサだけ。両親と弟は記憶がリセットされ、いくら説明しても翌日には忘れている。
この家に、この家族に、何が起きたのか。隠蔽される記憶。重なって存在するもうひとつの家族。
と、これ以上は激しくネタバレになるので自重。
本作はカナダ・フランス合作なのですが、ウィジャ盤ってご家庭の必需品なのか?
過去の家モノのエッセンスを巧い具合に摘まんでいます。新しいものが何も無いとも言えますが、そこは「CUBE」の監督、風呂敷の広げ方には一日の長があります。
昨日と違う今日が訪れたとき、家に来訪者が。
やって来たのは自称・電話局の修理人…なのですが、この人、明らかに「家」の運転手をモデルにしていますね。これはオマージュとしてアリです。
左が本作、右が「家」
中盤から後半にかけての、展開と種明かしはお上手。ただ、終盤のオチの付け方は「時間も時間ですし、ぼちぼちお開きって事で…」的なお手軽感があって残念。
アビゲイル・ブレスリン、ちょっと太ったか?