デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

祝!BD発売! うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

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2009126日に東宝が“発売中止”を宣言(しかも、今後販売の予定無しという但し書き付き)して丸6年。遂にBDが陽の目を見る日がやってきました。

うる星やつらビューティフル・ドリーマー
1984年/押井守監督)


監督のコメンタリーがあれば最高でしたが、それは贅沢と言うもの。商品化されただけで好しとしましょう。

BDと言っても古き良きセル画アニメ。昨今のデジタルアニメのような驚異の高画質にはなりません。

とは言え、「風の谷のナウシカ(北米版)のようなフィルム・グレイン乗りまくり立ちまくり画質ではなく、「耳をすませば(北米版)のような“背景が書き割りにしか見えない”アンバランス画質でもありません。

まあ、何と言うか“とても状態の良い”DVDって感じです(苦笑)。

評価ポイントは音声が修復版リニアPCMモノラル、更にこの修復版をベースにしたリミックス版5.1chになっている事でしょうか(ジブリ100倍良心的)。

正直、そんなに5.1ch効果が発揮されているとは言えませんが、レオパルドの重量感みたいなものは出ていたと思います。

いやしかし、何度観ても面白い。

いつ始まったのか分からない、学園祭前日という同じ一日の同じドタバタ最初に気付いたのは温泉マークそしてサクラ

『カメを助けたのが太郎一人でなく、村人全員だったら…。村人全員が、竜宮城へ行ったのだとしたら、どうだったでしょうねえ…』

『築60年、木造モルタル三階建の時計塔校舎、いつから四階建になったのかの』


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『立ち喰い蕎麦屋マッハ軒。実は面堂家友引地区パニックセンター。あそこには、緊急脱出用のハリヤーがあります』

『だがあの夜、ハリヤーのコックピットから目撃したあの衝撃の光景が、私の運命を大きく変えてしまったのだ。ハリヤーで、あたるの家に強行着陸したその翌日から、世界はまるで開き直ったかのごとく、その装いを変えてしまったのだ』


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『日常生活に不都合がないという点を除けば、イヤ、日常生活に不都合をなくすために、この世界は実にいい加減に、ほとんど言語道断といってよいほどデタラメにできている。こんな世界は物理的にありえん。もし、ありえるとすれば…』

『夢の中だけ…か?』


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日常のドタバタから始まり、その日常が綻び、その綻びを推理し、その推理を景気良くフライングした世界が現れ、その世界を叩き壊して現実に帰還する…見事としか言いようがありません。

東宝さん、発売ありがとうございました。


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