デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

円環の理。 [●REC]4/ワールドエンド

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28日後」をアパートという閉鎖空間に持ち込んだPOV型感染パニックホラーREC]
 
続編の鉄板フォーマットに則ったと見せかけて、「オカルトかよ!?」なトンデモ着地を果たした[REC]
 
視点をとある結婚披露宴会場に変えると同時に“POV”というアイデンティティをあっさり捨てて、まさかの“スパニッシュ・ウェディング・マサカー”な展開を見せた[REC]

もう何が何やら…となった所で大鉈振るうエピ統合。これぞまさに円環の理。
 
[REC]4/ワールドエンド2014年/ジャウマ・バラゲロ監督)
 
オープニングは「2」直後。アパートに時限爆弾仕掛けながら進む特殊部隊。
 
無事、アパートを出られたのは特殊部隊2名と事件ただ一人の生存者、TVレポーターのアンヘラ・ヴィダル(マヌエラ・ベラスコ)のみ。


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アンヘラが目覚めたところは医療用ベッドの上。病院? いえ、いざとなったら、感染者も保菌者も記録も証拠もまとめて海の藻屑に出来る巨大な石油採掘船。海に浮かぶ特別隔離病棟です。
 
船の中にはアパートに突入した特殊部隊の生き残り2名と、殺戮ウェディングの生き残り婆さんも収監されておりました(すげー、全部繋げちまった)。
 
映画の中ではせいぜい数日しか経っておりませんが、1作目から数えて7年。アンヘラさん、大分薹が立ってしまいましたね。


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入り組んだ狭い船内廊下はさながらノストロモ号。眼前には巨大な嵐、ワクチン生成媒体のは即脱走。程なく船内はゾンビまみれ、最後はお約束の自爆装置起動


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うまい事まとめましたが、結局、過去作のオマージュ以上の出来になっていないのが残念無念。
 
各所に仕掛けられた船内モニターカメラがかろうじて[REC]の残滓を留めていますが、いち小道具程度の役割しか果たしておりません。
 
2で豪快に広げたオカルト風呂敷を何とか畳んでくれたら、カラーのしっかりした作品になったと思うのですが…。
 
船内に聖遺物並べて巨大な霊場作って嵐に揉まれながら悪魔祓いするとか、軍事と医療と政治と宗教が拮抗しながらの閉鎖空間サバイバルとか、さ。
 
(続編に)繋げようと思えば繋げられる終わり方でしたが、ここらで打ち止めにした方が良いのではないかと思います。

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