デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

対物ライフル攻防戦。 スナイパー/狙撃

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“狙撃主(The Shooter)”“観測主(The Spotter)”“監督者(The Supervisor)”。

 

固有名詞はなく、役割が名前になっている。「ザ・ドライバー」の“The Driver”“The Player”“The Connection”を思い出します。

 

「スナイパー/狙撃」
1997年/ラッセル・マルケイ監督)

 

この監督のアタリは「ハイランダー」だけ。分かっているのについつい吸い寄せられてしまいます(いや「バイオハザードⅢ」とか結構好きですよ)。

 

人を殺しすぎて少々精神を病んでしまった狙撃主(ドルフ・ラングレン)。

 

時代も場所も組織も(狙撃の)目的も分かりません。ただ指示に従って狙う、測る、撃つ。

 

アクション控えめなスタイリッシュ・ハードボイルドといった赴き。

 

個人的本作の見所は対物(アンチ・マテリアル)ライフルの攻防戦。

 

対物ライフルとはかつての対戦車ライフルに相当する大型銃で、重機関銃や機関砲に使用する大口径弾を使用します。超長距離の狙撃が可能。

 

ドルフの得物は“アイバー・ジョンソンAMAC1500。ボルト・アクション式の対物ライフルです。

 

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ドルフのミッションの保険であると同時にドルフ抹殺の命を受けている別の狙撃主が持っているのが、バレットM82(原型タイプ)。

 

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焼夷弾徹甲弾のほか、炸裂弾(の効果を併せ持つRaufossMk 211)も装填可。

 

狙われた車が単なる狙撃を受けただけとは思えない景気の良いリアクション芸を見せてくれます。

 

本作のもうひとりの主役はビル。ドルフ側のスナイプ・ポイントとなるアルゴンキンビルのシルエットは正に異彩。

 

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中盤までは地味ぃな展開が続きますが(回想シーンもわざわざ時系列をいじる程の内容ではない)、終盤の畳みかけはさすが。

 

ドルフには神経病みなキャラがよく似合います。

 
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