
俳優、小説家、歌手、プロデューサー、そして元ヤクザの安藤昇氏がお亡くなりになりました。
2015年12月16日。肺炎。89歳。
15歳で感化院、18歳で少年院。予科練試験合格の恩赦で退院し、海軍飛行予科練習生となり、伏龍特攻隊へ(しかし、特攻叶わず終戦)。
戦後、仕事の幅を不動産、興行手配から賭博の開帳仕切りへと広げ「安藤組」結成
で、色々あって俳優に転向。
インテリヤクザという表現がぴったりくる端正な顔立ち+“本物”という肩書き。
役者の演技を眼力ひとつで吹き飛ばす凄み。
曼荼羅畑でも何本か取り上げさせてもらいました。
「実録 私設銀座警察」(1973年/佐藤純弥監督)

「出所祝い」(1971年/五社英雄監督)

あと、本人は出演しておりませんが、
なんていう(文字通り飛び道具な)作品も。どこが実録やねん!な非常識アクションに痺れます(主演:竹内力)。
実録というギミックに本物の誉れを上塗りした昭和の生き証人(墓の中に持って行った秘密がものすげーありそう…)。
ご冥福をお祈りいたします。
★各作品レビューはこちらから。