悪魔祓いをネタにしたファウンド・フッテージ。手法的には「ラスト・エクソシズム」「テスター・ルーム」、題材的には「ザ・ライト/エクソシストの真実」あたりと同じ箱になりますが、斬新さはイマイチ。
かろうじて“多重憑依”という所が新鮮と言えなくもないですが、やり逃げなラストで±ゼロ。
「デビル・インサイド」(2012年/ウィリアム・ブレント・ベル監督)
1989年、とある家で3人の男女の惨殺体が。犯人はマリア・ロッシという女性。殺されたのは神父2人と尼僧1人。彼らはマリアに憑りついた悪魔を祓おうとしていた…らしい。
現場で確保されたマリアはヴァチカンの精神病院に収監。20年後、マリアの娘イザベラが事の真相を探るべくローマへ(取材の過程はドキュメント映画として記録)。
エクソシスト養成講座(「ザ・ライト」でも出てきましたね)で知り合った教会の姿勢に懐疑的な二人の神父、ベンとデヴィッドの助力を得て、本物の悪魔祓いを見学。
相手が婆さんじゃ華がない。リーガンは偉大だ。
まあ、こういう勢いに任せたうやむやエンディングも嫌いではないですが、もう一山欲しかったですね。
本作に教訓があるとすれば「寝た子は起こすな」って事でしょうか。
ランニングタイムは83分となっていますが、正味76分程度(クレジットが7分)。
ちぃっと喰い足りない“なんちゃってエクソシスト”でした。