東京とジャカルタ。遠くて近きはサイコの仲。
東京。好みの女を自宅に招いては殺害し、その動画をネットにアップしている真正サイコ・野村(北村一輝)。
ジャカルタ。正義を貫こうとして時の為政者に逆らい、家庭崩壊の辛酸舐める事になったジャーナリスト、バユ(オカ・アンタラ)。
バユは野村の動画のファンでした。
「KILLERS/キラーズ」
(2013年/モー・ブラザーズ監督)
北村一輝がいい。キョドったかと思えば、大胆な行動に出たり。ちょっと代わりの役者さんが思いつかないくらいのはまり役。
ひとりホステルみたいな感じですが、残酷描写自体はぬるぬるの駄目駄目。でも、特にゴアシーンが観たいわけではないので、これはこれでいいです。
真正サイコの野村に対してバユは道を踏み外してしまった一般人。タクシー強盗を撃ち殺してしまった事で妙なスイッチが入ってしまう「狼よさらば」のポール・カージーみたいな位置づけです。
2つのお話が並行して進行し、ネットを通じて時に交わり時に拒絶し、そしてまさかの邂逅。
ヤバい相手に手を出して危機に直面したバユの前に現れた野村。
話を更にややこしくする死神がひとり増えただけなのに、何でしょう、このスーパーヒーロー登場のような昂揚感(笑)。
製作総指揮は「ザ・レイド」「ザ・レイド GOKUDO」を世に送り出したギャレス・エヴァンス。
ああ、レイドっぽいなあ、と思った描写がありました。
野村がポン引きの黒人をハサミで刺すシーン。今までなら、腹にザクっと一撃だったと思いますが、ここが高速マッハ突き。トドメに喉。
ナイフの扱いは「レイド」を境に大きく変わったと思います。