ふと「ロンゲストヤード」終盤の台詞を思い出しました。
『所長をぶん殴ったんだろ。その1発に30年の価値があったか?』(That time you hit Hazen in the mouth, Was it worth 30 years?)
『ああ、あったとも』(Yeah. For me it was.)
男が最後まで守れるのはBalls(キンタマ=誇り)だけだ、という台詞もありました。
“怒れる若者”の原点。反骨のテキスト。
「長距離ランナーの孤独」
(1962年/トニー・リチャードソン監督)
イギリスの労働者階級のどん詰まりの生活。窃盗が露見して感化院に収監されたコリン・スミス。
感化院の院長には、近々行われる名門パブリック・スクールとの対校クロスカントリー・レースで勝利し、相手校に一泡吹かせるという大いなる野望が。
コリンの類稀な脚力に目をつけた院長は彼を長距離ランナーに指名しますが…。
ゴール直前、コリンの選択は…。
コリンを演じたトム・コートネイの顔力が本作の8割は占めているのではないかと思います。鬱屈と不敵、憤怒と冷徹をぶちまけた面魂。
他の役者が演じていたらここまで印象に残る作品にはならなかったでしょう。
★反骨映画3連発