『そして小官は気づいたのです。いや、気付いたと言うより思い出したと言うべきかもしれません。いかに近代化が進もうとも、いかに社会規範が浸透しようとも、人間は時として合理性よりも感情を優先する愚かな存在であるという事を』
『よって私は今、祖国を代表する自由共和国の一員として帝国への徹底抗戦をここに宣言する！』
「我々は何かを間違っていないだろうか。南方作戦とてこれ以上の参戦国が増えない事を前提にした計画だ。もし仮に更なる国が戦争に参加するとなると」
『宣誓！ 私は守るべき平和の為、何より大切な家族の為、力の全てを費やします。もう二度と帝国によって家族を失う悲しみが繰り返されない世界を創る為に。そして神の正義をなす為に。主を信じる善良なる心に誓って神の御加護があらんことを！』
『私は今ここに改めて宣言する。あぁ神よ…貴様を切り刻んで豚の餌にでもしてやる！と。クソったれの神に我らが戦場は不似合いだ。今こそ神の仕事を肩代わりしてやろうではないか！我ら将兵の有る内は我々が神に取って代わるのだ！ 傲慢な神とやらを失業させてやる！！』
共和国残党による対帝国徹底抗戦宣言。
更なる参戦国の存在を憂うゼートゥーア戦務参謀次長。
その準備を着々と進める連合国と義勇派兵部隊に志願したアンソン・スーの娘、メアリー・スー。復讐のバトンは父から娘へ。
存在Ⅹを神の玉座から引き摺り下ろす事を改めて誓うデグレチャフ。しかし、二〇三魔道大隊の装備はあまりに貧弱。
『派遣出来たのはたったの2個師団と支援部隊のみ。あの少佐とてこの程度の戦力では…』
『確かにごもっともな意見だと思います。ですがなにひとつ、なにひとつとして心配は御無用でしょう。僭越ながら申し上げますと、アレは…幼女の皮をかぶった化け物です』
第1話と同じ引き。しかし、その意味する所は真逆。
『では戦友諸君、戦争の時間だ！』
「幼女戦記／第拾弐話・勝利の使い方」
（2017年3月31日深夜TOKYO MX放送／春藤佳奈・上村泰演出）
人間は合理性よりも感情優先というデグさんの台詞はスっと腑に落ちましたね（私も怒りに任せて自分の拳の骨を砕くという合理性のかけらもない行為に出たことがありますし）。
早く、早く2期を！
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