"Now I am become death, the destroyer of worlds"
オッペンハイマーの音声まで使って荘厳に始まりましたが、中味は中途半端なサメ映画でした。
「シン・ジョーズ」(2016年/A・B・ストーン監督)
核実験で突然変異したサメ…「シン・ゴジラ」と重ねたくなる気持ちは分からなくもないですが…。
DVDジャケのコピーは≪核実験の罪(SIN)が生み出した悪魔≫。あ、新でも真でもなく罪(SIN)なのね(原題は「ATOMIC SHARK」。もっと捻れ)。
舞台はサンディエゴのビーチ。主人公はライフセーバーのお兄ちゃんとお姉ちゃん。憎まれ役は市長…ではなくライフセーバー上司(小さい、小さすぎるぞ!)。
終盤、サメの群れとか登場しますが、核汚染されたサメは1匹。特に巨大化もしないので(いや、巨大化する方がおかしいのですが…)、怪獣映画としても寸足らず。
ただ、全身爛れたサメのビジュアルはいい感じ。女・子供も見境なくすり潰していく(陸地に飛びあがってボディアタックとかかましちゃう)のも好感度大。
突きぬけた設定やらギャグやらはないのですが、時折ゆる~いコメディなシーンがあって和ませてくれます。
例えば、ライフセーバーのお姉ちゃんが必死に「海からあがって!」と叫んでいるのに、デブのおっさんの目には「さあ、こっちよ、カモンあは~ん」な映像に脳内変換されて見とれているうちにサメに喰われる、など。
最後はお約束の核爆発。この核の脅威に対するナレーションに始まり、キノコ雲で終わる映画を以前にもどこかで…。
あ、「昆虫大戦争」だ。