ひねりが無いにも程がある直球タイトル。おまけに超低予算。期待の入り込む余地が視界の果てまで見当たりませんが…。
「ウルフ・コップ」(2014年/ローウェル・ディーン監督)
この監督さん、「人造人間13号」撮った人ですね。
アル中の駄目警官ルー・ガルー(フランス語で狼男って意味だそうです)がオカルト集団の手で狼男に。
なんじゃこりゃあぁああ!!
研ぎ澄まされる聴覚・嗅覚…がストーリーにまるで活かされていません。
本来なら狼ならではの瞬発力とか跳躍力とかもあって然るべきですが、表現に手間がかかるせいかまるっとスルー。
変身シーンが特殊メイク系なのは好感度大ですが、パーツ装着カット割りという自主映画並みのハンドメイト。
変身しても酒は呑む。
ただ、血尿撒き散らして“脱皮”という展開は新機軸。狼男に変身するのではなく、人の皮を脱ぎ捨てて本体が顔を出す「着ぐるみの中から着ぐるみ」というマトリョーシカ仕様には才気の様なものを感じると言えない事もないとは言えない仕上がり。
相手の顔を掴んでフェイス・オフ!な力技には笑かせて頂きました。
ウルフ・コップの得物はM686
オチはかなり飛び道具(反則ギリギリ)ではありますが、「そんなんアリか?」な意外性が勝ったので善しとします。
ランニングタイム79分という潔さにも救われている超B級カナダ映画でした。
★ご参考