『竹内さん…何で怒んないの? 怒んなきゃ駄目だよ!』
2週間後に定年退職を控えたベテランと青二才の若者。
刑事ドラマではよくある設定ですが、今回は保険調査員。しかも若者がベテランの雇い主という軽い捻りが加わっています。
「一応の推定」(2009年/堀川とんこう監督)
老人は3ヶ月前、3,000万円の死亡保険に入っていました。
遺書はなし。明らかな自殺でなくとも、ある一定の条件を満たせば自殺であると“一応の推定”をする事が可能。
自殺と推定されれば保険会社は“無責”となって保険金は支払われません。
死んだ老人は商売で不渡りを掴まされ、銀行には多額の借財が。更に孫娘は国内治療不可能な心臓の病。海外で移植手術を受けるには最低でも7千万の金が必要。
どこからどう見ても保険金目当ての自殺。しかし、村越の直感は事故。
真実はどっちだ?
調査員が無責に持ち込んだ場合、保険金の5%(3,000万なら150万)が報奨金として支払われるとか初めて知りました。
保険調査を社会正義と信じて疑わない村越を見ていたら、保険というものが初めて世に出た時のキャッチコピーを思い出しました。
『ひとりはみんなのために。みんなはひとりのために』
この精神が今も保険業界に生きていることを望みます。
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