
『私がやる。元の場所では命令をこなすだけが存在価値だった。新田は私の知ってる大人とは全然違う。新田といるのは楽しい』
ほぼ偶然と言っていい視聴でしたが、これ今期最大のダークホースかも。
「ヒナまつり/第1話・超能力少女現る!」
俺の名は新田。芦川組の杯を頂く極道だ。と言っても暴力沙汰は苦手で得意なのは金儲け。所謂インテリ・ヤクザって奴だ。
趣味は骨董の壺収集。今日もお気に入りの逸品を200万円で競り落として気分良く祝杯を…ってあいったー! 何だ、何か天井から降ってきたぞ。

(な、なにこれ…!?)
ジュラルミンの棺みたいなものから出てきたのは全裸の少女。出会いの挨拶は、

『服くれ』
いくらガキでも容赦しねえぞ、と凄んだ瞬間、新田コレクションが空中浮遊&落下、粉砕。容赦しないのはガキ(名前はヒナ)の方でした。主従逆転。
元々世話好き・女子力髙しな新田。甲斐甲斐しくヒナの面倒を…。

(おかしいな…。なに、この世話係みたいな感じ…)
TVで「給食で集団食中毒」「PTA会費着服」のニュースを見ていたヒナが『学校に行ってみたい』。
残りのコレクションを人質にとられている新田は、能力を使わない事を条件に“新田ヒナ”として中学校に編入手続き。

何故か授業はすべて「なまはげ」。隙あらばボケる徹底さ。
1時限目から涎垂らして爆睡し続けるヒナを見かねた隣の席の子が面倒を。

(あれ…? 何この世話係みたいな感じ…)
約束通り「力」を封印したヒナでしたが、力は使い続けないと暴走するという裏ルールが…。

『そ、そういうのは早く言ぇぇええ!』

『す、すげぇ…!』
開発費ロハ、木材丸流しウハウハ。喜ぶ新田に「組長狙撃」のバッドニュース。相手は敵対している篠塚組。当然「返し」となりますが、その勅命が新田に。

篠塚組事務所には組員うじゃうじゃ。このままではただの鉄砲玉。逡巡する新田を横目にヒナが単身お礼参り。
戦闘のリアクションはシチュエーションを問わず『あいったー!』(しつこくて笑える)

『あいったー!』『あいったー!』『あいったー!』『こいつが組長?』『うん』
兎に角、新田のツッコミのキレがいい。絶妙の間合い。
「アリスと蔵六」と「そらのおとしもの」を足してエッジの効いたギャグにした感じ。
父代わり893との距離感、母代わり同級生の受難、学園生活と裏社会、ヒナの(戦闘)能力と元いた世界、見所満載です。

