
『壁の向こうには海があるとアルミンが言った。
海の向こうには…俺は何があると思ってたんだろう…』
何と今期のゴールである「海」からスタート。NHK版進撃遂に開幕。
「進撃の巨人 Season3/第38話・狼煙(のろし)」
(2018年7月22日深夜NHK放送/田中洋之演出)
NHK故の放送規制が入るのではないかという不安はとりあえず杞憂。
巨人から引きずり出されたエレンのグロ描写。

『うおおぉー!見ろモブリット!エレンの顔が!早くスケッチしろ!』
『分隊長!あなたに人の心はありますか!?』
ハンジのボケとモブリットの突っ込み、最高です。
止め画でしたが、中央憲兵団に生爪全て剥がされて息絶えたニック司祭への拷問描写。

『では捜査の方をよろしくお願いします。そして強盗を捕らえた際はこうお伝え下さい。このやり方にはそれなりの正義と大義があったのかもしれない。が、そんなこと私にとってどうでもいいことだ!!悪党共は必ず私の友人が受けた以上の苦痛をその身で生きながら体験することになるでしょう!!あぁ!!かわいそうに!!』
強盗の仕業と言い張る中央憲兵団に対するハンジの啖呵。この人、有言実行しますよ。
そして、ヒストリアに変装したアルミンをはぁはぁ言いながら撫で回すおっさんという二重倒錯描写。

原作だとこのおっさん、“そっち”に目覚めちゃうんですよね。
驚いたのは1話で一気にケニー登場まで持っていってしまったこと。

『お?おめぇもあんまり変わってねぇなぁ?』『ケニィィィー!!』

中央憲兵(=王国)VS調査兵団というお膳立てを初回で整える(原作コミックス1巻以上を景気良く端折る)豪腕構成。
正直、原作でも「迷走?」と感じていた部分なので、中だるみを排した脚本に拍手。
OP以外は大満足の3期第1話でした。
まあ、大きい声では言えませんが、あのOP、なんですかあれは? リンホラの新曲を心待ちにしていた側としてはがっかりぐったりばったりぽっくり。進撃と言えば男の初期衝動に突き刺さる滾るOP。それをあんなおととい栓抜いたコーラのような血は沸かず肉も踊らないお洒落で美しいだけで何も響かない曲にしてしまうとは。北米版が出たら迷わずマラソンプレイモード(OP、ED、予告をすっ飛ばして本編だけを連続再生してくれる)です。

