(巨人になれる人間を巨人が食べることによってその能力が継承される…もしそれが本当だとしたら…エレンはいつどうやって巨人になり…誰を食べて能力を得たんだろう…)
「ウルトラQ」第17話「1/8計画」のエンディング・ナレーション(※)を思わせるアルミンの素朴な、そして危険な疑問。
その謎が今、明らかに…。
「進撃の巨人 Season3/第43話・罪」
(2018年8月26日深夜NHK放送/肥塚正史監督)
政府関係者拘束、中央憲兵本部制圧、王様替え玉露見。クーデター成就。
晴れて調査兵団のターンとなりましたが、切り札(エレン&ヒストリア)は依然敵(レイス家&ケニー率いる対人制圧部隊)の手に。
ここにきてこれまで秘匿されてきた情報が(断片的とは言え)矢継ぎ早に雪崩式開示。
・王家(レイス家)には人間の記憶を改竄する能力がある。
・その力を継承しているのがレイス家長女フリーダ・レイス。
・そのフリーダを喰い、レイス家殲滅を図ったのがエレンの父グリシャ。
・そして父グリシャを喰って、能力を継承したのがエレン・イエーガー。
これだけでも『ちょ、待てよ』、な情報量なのに、更に
・ケニー、リヴァイのファミリー・ネームがミカサと同じアッカーマン。
・アッカーマン一族と東洋の一族には王家の記憶改竄が通用しない。
・故にこの2部族は王家から追われ、迫害されている。
・アッカーマン一族と東洋の一族のハイブリッドがミカサ。
出し惜しみ無し。一気呵成な情報開示。アイキャッチの「現在公開可能な情報」でも重要なネタが…。
調査兵団との決戦を前に、はぐれ憲兵団となった対人制圧部隊が語る“想い”。
「厳しい状況だよ。この狭い世界じゃ投降した後に私達を待ってるのは死んだ方がマシな日々だろう…。でもそれってこの壁の中で生きてる限り同じことでしょ?敵いっこない敵がいていつ壁を破って私達を滅ぼしに来るかわからない。私達が憲兵を選んだのも中央憲兵を志望しケニーの元についたのもそんな無意味な世界と無意味な人生に意味を見いだすため…。ならば最後まで信じてみよう。この世界を盤上ごとひっくり返すっていうケニーの夢を!」
この立ち位置、調査兵団と何が違うのか。まるで合わせ鏡の双生児じゃないですか。
“♪立ち位置が変われば、正義が牙を剥く…”(ED「暁の鎮魂歌」)ホントED「は」名曲です。
という熱い展開の最中にあって美味しい所を持って行ったのがザックレー総統。よもやあの変態プレイシーンがNHKで拝めるとは。視聴料は取り戻したと言えるでしょう。
※「ウルトラQ」第17話「1/8計画」エンディング・ナレーション
「古い記録によると巨石文化時代の人類は身の丈18メートル。身の幅が5メートルもあったという。現代の人類はいつ、そして誰の手によってどういう理由で小さくなったのか。それはまだ謎のままである」。