デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

モスト・デンジャラス・バックドロッパー。追悼:輪島大士

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54横綱、プロレスラー、タレントの輪島大士さんがお亡くなりになりました。

2018108日、都内の自宅のソファーの上で。咽頭がん及び肺がんによる衰弱死。70歳。

横綱時代の話はそちらの世界の方に譲るとして、やはりここではプロレスラー輪島を。

1986年、全日本プロレス入門(おかげで全日本は両国使用禁止)。

デビュー戦のお相手はタイガー・ジェット・シン。故郷・七尾に錦を飾る大凱旋。

 

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ひとしきりやりあった後でシンが頃合いとばかりに場外乱戦に持ち込み、鶴田を始めとした全日本の面々が「よーし良くやった。今日はここまで。終了!」って感じで二人を別けて、輪島もちょっとホットとした所で馬場が「何休んでんだ、行けコラ」と焚きつける阿吽の呼吸が素晴らしい試合でした。

輪島と言えばゴールデンアームボンバーですが、破壊力一番はバックドロップ。

相撲取り特有の柔軟性(前には折れるが後ろには折れない)のためブリッジができず、肩に担ぎあげた状態から反らずに倒れるという、落下距離が無駄にあるバックドロップは超危険な必殺技でした。

印象深い試合はやはり1987312日のNWA世界戦

デビュー1年で第68NWA王者、リック・フレアーに挑戦。場所は日本武道館。わたくしもリングサイドから熱視線を送っておりました。

 

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輪島はようやく馬場に教わった基本動作が身についてきた段階。とても試合の主導権は握れません。

ここで“相手が箒であっても試合ができる”と言われた技巧者(?)リック・フレアーのショーマンシップが炸裂。何とか見れる試合になりました。

途中、輪島の執拗な(一本調子とも言う)ヘッドロック攻撃が続くシーンがあったのですが、ここで『輪島離すな、もうそのまま家持って帰っちゃえ』というヤジを飛ばす客がいてとてもウケておりました。

とても真面目に練習に打ち込み、年下のレスラーにも敬語を使い、先輩のアドバイスには真剣に耳を傾けていたそうです。

ご冥福をお祈りいたします。

 

 
 
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