
ネバダ州、ラスベガスから115km。幹線から外れた田舎道。
景気良く横転した小型路線バス。近くの朽ちたトラック整備場には死体がひとつふたつみっつ…。黒焦げ、切断、メッタ刺し…。
現場に残っていた複数のビデオカメラ(またかよ!)、スマホ。
この証拠物件(エビデンス)に映っていたのは…。
「エビデンス -全滅-」
(2013年/オラトゥンデ・オスンサンミ監督)
監督は残念POV(ニセ・ドキュメンタリー)「THE 4th KIND/フォース・カインド」撮った人。懲りずにまた“カメラが目撃者”ネタをやっています。
検証中の現場をストップモーションで回り込む(人間が静止していてカメラだけが動いて行く)オープニングは、デヴィッド・フィンチャーっぽくていい感じ。

従来のPOVと僅かに違うのは、残された映像をただ見るのではなく、警察側の解析班が検証していく所でしょうか。

映像をコマで抜いて重ね、損傷した部分を補完し、映っていなかった映像を映し出す。しかし、映像の中には犯人の仕掛けたトラップがあり…。
というプロットだけ書くと何か面白そうな気がしなくもないですが、撮影者・被撮影者の面々が魅力ゼロで、展開に興味が持てません。
最期にネタが割れて事件の全貌が明らかになったらなったで、計画の杜撰さ、適当さが目について『おお、なるほど。それはびっくり&納得…しないわボケ!』
拾い物だったのはガスバーナー殺人鬼というキャラクター。

バーナーで手足をズバズバ斬り落として、最後は全身燃やし尽くす荒業はちょっと度肝を抜かれました。