『なんでそんなことが知りたい?』
『え、なんで…えっとね、知りたいのはね、知らないから。
見たことないから。だから知りたいし、見てみたい!』
『そうか、知りたいか』
『うん!全部!ぜーーんぶ!』
見知らぬ文化、未知なる技術。見たい知りたい触りたい。
「荒野のコトブキ飛行隊/第6話・帰らざる無宿」
西部劇を元ネタにしたサブタイも毎回楽しみ。今回は「帰らざる河」と「拳銃無宿」でしょうか(「マンハッタン無宿」も捨てがたいが…)。
アレシマでの警備費をユーリアから回収(アタッシュケースに札束みっちり!)したキリエは羽衣丸帰還途中に宿敵(?)紫蛇マーク(ディープ・パープル×ホワイトスネイク?)の零戦と遭遇。
『誘ってんの?バカにしてんの?喧嘩売ってんの!? 買うよぉぉ私!』
どうやらキリエはかつてこの零戦に撃墜されたことがあるようです。
毎回ドッグファイトシーンには唸らされますが、今回も息を呑む出来。激しく小気味よい啖呵を切りながら追い討ちをかけるキリエでしたが、エンジンを正確に射抜かれて墜落。
『ねぇ、死んでるの?』
声を掛けたのは幼少時のキリエ。不時着場所はお不幸山。
イジツに文明をもたらしたユーハングにある海に浮かぶ船の滑走路とほぼ同じ広さの台形の頂き。ユーハングの新米飛行機乗りが離着陸の訓練に使っていたが、失敗続き。ついた名前がお不幸山。
燃料タンクは無事だが、エンジン半壊。無線もアウト。幸い、周りには着陸に失敗した戦闘機の残骸がごーろごろ。
キリエにお不幸山の事を教えてくれたのはサブジー。幼少キリエに飛行機乗りの心得を授けてくれた人。
ここからキリエの回想。イジツとユーハング。世界観の一端が垣間見える重要シーン。
サブジーはユーハング人。シオヤマの外れに住み、周りからは“人嫌いの人殺し、癇癪持ちのお尋ね者”と陰口叩かれる変わり者。
『お前…』
『お前じゃないよ、キリエだよ』
サブジーの 心解かせる ロリキリエ
あーこれってオンジとハイジですね。
『ねぇ!ラハマの前はどこに居たの?シオヤマより高いものがあるってホント!? 海とか湖とか見たことある?魚って食べられるの?食べたことあるの?美味しい?ホントにユーハングの人なの!?』
好奇心の塊キリエはサブジーにまとわりついて、遂には戦闘機(零戦!)にも。
しかし、謎の黒スーツ男の来訪を受けたサブジーは小屋を燃やし、ひとり戦闘機でいずこかへ。
お話戻ってお不幸山。他機の残骸からプラグ抜いてプラグコード回収して…。
キリエって一人でも簡易補修と発進準備ができる人だったんですね(西部劇でガンマンが他の銃パーツ集めてマイガン作っちゃうようなものか)。
失敗=墜落(もしくは激突)。泣いても笑っても死んでも駄目でも1回勝負。何か「飛べ!フェニックス」思い出しちゃいました。
ギリギリの滑走路。足りないスピードは落下の加速で補って操縦桿を引く。シオジ―の訓えの通りに。
1話でキリエが挨拶したのは墓石ではなくシオジーの石碑だったんですね。
おまけ
羽衣丸の良心、整備主任ナツオの一喝。
『ハッチを閉めろ。機体を固定!傷一つでも付けたら簀巻きにして船首から吹き流しにしてやんぞ!』
ああ、この人は榊のおやっさんなのか…。
「リボルバーキャノン出せ!ダラダラしている奴は海に叩き込むぞ!」