閉鎖から40年。取り壊しが決まった精神病院(勿論、廃墟)に入ったらあれやこれやで大騒ぎ。
最近、病院ネタ多いな…。
「アサイラム・バスターズ」
(2015年/ポール・オイエ監督)
斬った貼ったが期待できそうな賑々しいタイトルですが、派手な見せ場はありません。
原題は「VILLMARK 2」。え、2? 続編なの?
曰く付きの精神病院@廃墟と言うと、先般御紹介した「戦慄病棟」と被りますが、大きく異なるのは、
-舞台がノルウェーの山の中-
ちょっとオーバールックホテルを思わせる佇まいはそれだけで絶景。
-来訪者が大人-
どんちゃん騒ぎ目的のアホな若者…ではなく、取り壊し前に有害物質がないか調査にやってきた民間会社のクルーが登場人物兼犠牲者。
この自然×廃墟×大人の公式が画面を実にしっとりとしたものにしています。
調査開始早々、死体とご対面と相成りましたが、3日で作業終了と約束した手前、警察の介入は真っ平御免(納期最優先。請負は辛いよね)。
で問題はどの方向に転がるのか…悪魔か幽霊かゾンビか細菌かスプラッターか…なのですが、ここがすげー微妙。
病院に暮らす謎の管理者カール。目や頭に妙なもの移植された患者、看護婦、少女。布団をかぶったままのカールの息子。
廃墟となった後も自主的に営業をしていたって事か…。
あ、どうも。カールです。
ここいら辺、全く説明がないので、全てが謎(種明かしとか勿論ありません。伏線全放棄。置いてきぼり確実)。
こういう雰囲気が好きな人には堪らないでしょうが、合理的なオチがないとケツが落ち着かない、という人には不向きかもしれません。