『ふ、不覚…緊張したわ』
『絶対ない…絶対好きになるはずがない。友達が好きな人の事』
これまでフラグらしいフラグも無く、イベントスルーで不戦敗状態だった古橋文乃と、エントリーすらしていなかった桐須真冬先生がロケットスタート。
インを突いて一気に先頭集団に。
「ぼくたちは勉強ができない/第7話・前任者の秘匿領域は[X]な有様である」(2019年5月18日深夜BS11放送/横山ひろゆき演出)
アニメにしか登場しない猫という記号の謎動物を軽やかなステップで助けた真冬先生ですが、着地時に足首グキ。
成幸の肩を借りて着いたマンションは、独身女性の1人住まいと言う甘い幻想から幾星霜の汚部屋でした(入った瞬間、落盤が起きて先生生き埋め)。
なんでここに先生(の尻)が!?
助けたお礼に勉強を見てもらった成幸ですが、無造作に散乱している下着に辛抱堪らず、掃除を志願。
先生の部屋にはフィギュアスケートのトロフィーが幾つも。
それは一時の感情で才能を棒に振った女の自戒の印。後悔の象徴。
『教育者は生徒たちの感情の如何に由らず、才ある道に導く事に徹するべきなのよ。そうは思わない? 君はどう考えているのかしら?』
成幸の答えは…
『出来ない事に本気で立ち向かってるやつらを出来ないからやめろって見捨てるくらいなら、胸張って一緒に後悔する道を選びます。先生が才能の味方なら、俺は出来ない奴の味方ですから』
部屋中に 立ったフラグが 万国旗。
努めて冷静にクールに成幸を見送った先生でしたが、内心は頸動脈どっくんばっくん。
『ふ、不覚…緊張したわ。男の人(子ではない)を部屋に入れるなんて生まれて初めてだって事、バレていないでしょうね…』
そして文乃。
何故か日々、成幸に“女心”を伝授する“師匠”というポジションに。
『え?桐須先生の家に行った…?』
成幸の不用意な行動を問いただす文乃(素直に報告する成幸もどうかと思いますが)。そんな事、りっちゃんやうるかちゃんが知ったら…。
≪何も大丈夫じゃねえよ!だよ唯我くん!≫
内心とは言え、この毒づき方、いい感じです。
『唯我君、今の話、私以外の誰にも言っちゃ駄目だからね。特にりっちゃんとうるかちゃんには!』
壁ドンならぬ大樹ドンで迫る文乃。こんなトコ誰かに見られたら…勿論、見られてました。
それも古橋文乃私設ファンクラブ「3-A眠り姫を守る会(通称いばらの会)」のリーダーに。
二人の接近に待ったをかけるのかと思いきや、成幸と文乃が彼氏彼女の垣根を越えた熱い信頼で結ばれていると判断して“見守り”に徹する大英断。
この一件は逆に文乃に成幸を意識させる結果に…。
『大丈夫、絶対ない…絶対好きになるはずがない。友達が好きな人の事』
それはもう好きって事すよ文乃さん。