『あたしに相応しい男が減って退屈なのさ。味見くらいいいだろ?』
『あんたの味見で使い物にならなくなった男がどれだけいると思ってんだよ!』
ここは淫都。性愛の女神イシュタルが運営する歓楽街。ほとんどプレデターと言っていいアマゾネス軍団に獲物として捕獲されたベルの前に現れたのはジャバ・ザ・ハットと湯婆婆を足しっぱなしにした蛙顔の大女。
『しち面倒くさいねぇ。アマゾネスの流儀で白黒つけようじゃないか』
『早い者勝ちさ~!』
逃げろ、ベル!
(捕まればきっと!僕は僕でいられなくなる!
夢も希望も憧れも砕けてベル・クラネルは…終わる!走れぇ~!!)
最近、挙動の怪しい命(みこと)を訝しんだベル、リリ、ヴェルフ。夜、館を抜け出した命を尾行してみると千草と合流。着いた先は…歓楽街。
聞けば、故郷の友人がこの歓楽街で働いているという噂を聞きつけての事らしい。
で、お約束でベルくん迷子。アマゾネス軍団に捕まって貞操の危機。逃げ込んだ極東風娼館(温泉宿?)で出逢った狐人の娼婦、春姫(アダルト仙子さんだ!)。
百戦錬磨のプロ娼婦、な物言いでしたが、実際はベルの鎖骨を見ただけで気絶する桁違い純情娘。
『私も本の世界のように英雄様に手を引かれ憧れた世界に連れ出されてみたい…なんて。ただのはしたない夢物語でございます』
朝まで古今東西の英雄譚で盛り上がり、夜明けと共に抜け道に案内されて難を逃れたベルくん。多分、彼の心に小さな火が灯ったことでしょう。
必ず、この娘をここから連れ出す、と。
ところで、歓楽街からの朝帰り、ヘスティア様にどう言い訳する気だい、ベルくん?
おまけ
性愛の女神に“喰われちゃった”ヘルメス。
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