3期は作らないというのが与件だったのでしょう。
だからといってこの飛ばし方、捲り方はない。
挙句、原作でもまだ秘匿されているオチを勝手に…。
モヤモヤ残さず放送内で決着つけるという判断は「潔い」ともとれますが、結果的にぬぐい切れぬモヤモヤが残る破目になりました。
「ぼくたちは勉強ができない!/2期13話・祭の終わりは寂しくも華やかに[X]どもを祝福する」(2019年12月28日深夜BS-11放送/前園文夫演出)
順番を景気よくシャッフルしてクライマッマスに持ってきた文化祭。
一ノ瀬学文化祭のジンクス…後夜祭で打ち上げられる1発目の花火が打ち上がった瞬間に触れあっていた男女は必ず結ばれる。
運命の瞬間、水泳部がうるかを、いばらの会が文乃を、関城さんが緒方を成幸に向って突き飛ばし、トリプルアタックを喰らった成幸は前方の真冬先生&あしゅみー先輩にぶつかって雪崩式ふれあい大会となるも花火不発(全員ノーカン)。
倒れていた成幸に手を差し伸べる影。触れ合った瞬間に打ち上がった仕切り直しの花火。
花火の逆光で読者には判別つかないこのヒロインは誰?というのが、未だ原作でも明かされていないミステリー…
…なのですが、アニメではこれがうるかであったとネタばらし。
原作追い越して卒業後のうるか見送りイベントまで…
原作では「今思い返してみれば、あのジンクスはまさしく本物であった」と未来から回想する成幸の独白が入っています。
つまり、この時触れ合っていたヒロインとは間違いなくゴールインすることが明言されているのです。
故に原作はこのオチを最後の最後まで引っ張りまくっているわけですが、それなのに…。
何より、そこに至るまでの様々なイベントとフラグ、
- 着ぐるみキスの相手が成幸だったと知る文乃。
- 小美浪診療所の閉院とあしゅみー先輩の医学部進学断念を同時に回避した後にキスをプレゼントするあしゅみー先輩。
- 海外留学を成幸に伝えて唇を奪ううるか。
- 成幸(と妹・桐須美春)の尽力で、生徒を正しく導けなかったトラウマを克服して再びフィギュアと向き合う決心をする真冬先生。
をことごとく端折っているにも関わらず取って付けたようなオチを追加しているのが得心いきません(てっきりここいら辺は3期で押さえるつもりなのかと…)。
ついでに言うと、
- 教育大学受験のために特別VIP推薦を辞退(提携している一ノ瀬大学には教育学部がない)する成幸の葛藤(自分の我儘で家族に金銭的負担を強いてしまう)。
- 真冬先生と唯我家の浅からぬ関係。
をすっ飛ばして模擬面接1本で成幸の進路確定、という流れもちょっと…。
更に言うなら、
- 15時間効力維持の強力接着剤で関城と繋がった成幸が関城家で一夜を過ごすというラブコメ鉄板イベント(しかも相手がメインヒロインでなく関城!)
は観てみたかったです(いやここは完全に個人的好みの問題ですが…)。
時間がないなら無理に結論出さずに含みを残して放置でいいじゃないですか。
最後の最後に3期のフラグを折りまくるとは…。残念無念です。
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