『与那原さん、少しは場所柄を考えた方が…』
『場所柄?ここは沖縄だと思ったが…違ったかな』
横浜から沖縄へ。本土復帰前年。まつろわぬ者どもの破滅の宴。
冒頭けだるい女のスキャット。これって1stルパンの不二子じゃん、と思ったら音楽:山下毅雄!
メインタイトル後にテロップ「第一部 おれたちの履歴書」。
93分で部構成!? 「大日本帝国」並みの大作感(笑)。
まずは大東会に踊らされた浜村組と港北会の因縁をさくさく紹介。
浜村組と結縁をしながら対抗組織の港北会を焚きつけて漁夫の利を狙った大東会。
浜村組は港北会に組長殺(と)られ、浜村組幹部・郡司(鶴田浩二)が港北会に返して懲役10年。
港北会幹部・工藤(安藤昇)は郡司とやりあうも、真の敵は大東会と看破。郡司出所の日に独りカチコミかましますが失敗、逆に風穴あけられて今は廃墟となった浜村組事務所へ。
そこには郡司とかつての浜村組構成員の生き残りが…。
大東会の追手が詰め寄りますが、工藤を庇って一歩も引かぬ郡司。浜村組に工藤を加えた呉越同舟部隊は新たなシマを求めて沖縄へ(まだこの時点では海外ロケ…ですよね?)。
ここまで18分。舞台が沖縄に移って「第二部 おれたちの縄張り」
那覇の勢力関係を調べた郡司は米軍の横流しウイスキーの流通ルートを押さえて基盤確立。
この抗争の中でゴザの盛り場を仕切る与那原(若山富三郎)と敵対しつつも互いを認める関係に。
そして最終章「第三部 おれたちの仇敵」
よく撮影許可おりたな…。
50名の大名行列を汲んで那覇に降り立った大東会。中小企業の努力を蹴散らす大企業のお出ましです。
接触したのは港湾事業を仕切る波照間。真っ先に噛みついたのは与那原。
外敵には実力行使あるのみ。うちなんちゅうも仁義は通す。
『大東会と波照間が相手だが、お前はどっちにつく?
やっぱりやまとんちゅう同士、大東会の方だろうな』
『いや、大東会にはつかねえ』
『ほう…そりゃまたどういう訳だ?』
『俺のダチが奴らに組を潰された上、命まで落としかけた』
『俺のダチも組を潰された上に10年間を棒に振った』
『変な話だがなぁ、世が世なら、お前さん達と俺は五寸になれるような気がするよ』
三つ巴の愛の告白!
鶴田浩二は全滅エンドがお約束。“仕様”なのである意味安心して観ていられます。
さあ「ワイルド・バンチ」の時間です。
正に「Let’ Go」「Why Not?」な死の行進。
にしてもこの時代の映画に出てくるジョニーウォーカーって何であんなに美味そうなんでしょうねえ。
★ご参考
※本年はこれにて打ち止めでございます。Yahooブログ閉鎖→はてな移籍と波乱万丈(?)の1年でござました。
12月にはようやく月間PVが1万超え(←本ブログの器的にこれが上限)。ご愛読感謝です。
ではでは、来年もよろしくお願いいたします。
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