『ちょっと…何ですかそれ?』
『M870。12ゲージの普通のショットガン』
『いや…普通って…』
お化け屋敷引きこもり研究者の小桜が遂に裏世界へ。
残念ながら、本人の意志ではありませんでしたが…。
「裏世界ピクニック/第4話・時間、空間、おっさん」(2021年1月25日深夜BS11放送/白石道太演出)
裏世界探索について鳥子とぶつかってしまった空魚。謝ろうと鳥子のマンションを訪れたら鳥子不在で部屋の中が異空間。時空のおっさんに叱られるは気味の悪いメールは来るわでこりゃ裏世界で何かあったな、と。
小桜に一緒に行ってとお願いしても「嫌なこった」とにべもなし。
そこに謎の訪問客。呼んでもいないのに裏世界の住人がこんにちは。
ここで小桜が取り出したのがM870。
ご存じアメリカのレミントン・アームズ社がM31(大門部長刑事の愛銃)の後継として開発したポンプアクション式散弾銃。
映画でも高登場頻度を誇るメジャー銃。中でも一度に大量投入されて見せ場を作った作品がこちら。
THE GAUNTLET(1977)
お話戻って小桜の銃、よく見ると先っぽがちょっと変。
M870って鉄パイプ切り落としたようなそっけない銃口なのですが、小桜銃の先端は鰐口っぽいシルエット。これはストライクハイダー。ドアをぶち破る時に、銃口を蝶番などの位置に固定するためのアタッチメントです。
カスタムショットガンとは武闘派だな、小桜。
はい、そこ銃口覗かない。
で、招かれざる客に向かってぶっ放したら、景色変貌、裏世界。
鳥子救出のために準備万端だった空魚はともかく、部屋着スリッパ姿の小桜はちょっとした罰ゲーム。
『ふざけんな!こんな格好で…殺す気か!』
裏世界 小桜・空魚 二人旅。
ここで世間話でもするように空魚が生い立ちを吐露。
母が死んだ後、父と祖母がカルト嵌り。拉致られかけたり漫喫に火つけられたり。家を出て廃墟でキャンプしてたら柔らかいものにぎゅってされる夢を見て「あの人たちいらない?」って聞かれたから「いらない」って答えたら二人とも遺体で発見されて。奨学金で大学入ったけど返せる気しなくてどうしようかな~って思っている時に鳥子と出会った。
『ごめんなさい。面白くないですよね、大した話じゃなくて』
『本当にそう思っているのか?』
いつも出入り口に使っているビルの屋上から鳥子を発見した空魚。グリッチを避けて進むとそこは鳥子のマンション。
部屋には鳥子を取り込もうとしている冴月…いや裏世界の怪異が。
M870を構える空魚。
『相手が誰だろうと何だろうと…“ぶっころだ!”お前なんか!』
ショットガンってこんな感じで弾出るんすよ、知ってました、大門団長?
冴月の幻影が消えてようやく我に返る鳥子。
『あのー空魚さん…私、何しようとしてました?』
『化け物に釣られてどっか行こうとしてましたね』
『マジでごめん』
『絶対許さないけど、いいよ。絶対許さないけど』
『どっち!?』
互いに面倒くさい女ぶりを発揮して仲直りした二人ですが、途中で置き去りにした小桜はちゃんと回収できたんでしょうか。
何か植物になりかかっていましたが…。
★ご参考❶
★ご参考❷
★ちょっとショットガン→西部警察の流れと被りますが、本日1月28日は三浦友和(1952~)の誕生日(おめでとうございます!)
節目は多々あろうかと思いますが、奥さまとの二人三脚による文芸路線イメージを打破しようとして景気よく失敗したこの作品が最初のターニングポイント。
そしてリヴェンジ叶ったのが …
役者としてはちぃっと割り喰っちゃってますが、真面目なふりして小悪党という新境地を開拓したのが、
「さよならジュピター」は観なかった事にしてあげるのが、ファンの嗜みというものです。
★本日のTV放送【13:00~BSプレミアム/プレミアムシネマ】