2012年に1作目を発表して以来、2017年までの5年間で17作を世に送り、更にその後2018年に「レジェンド」「レガシー」「ルーインズ・マスター」の3本を、2019年に「帰ってきた!監死カメラ」3本を放った大ヒットシリーズの3作目(中途半端なチョイスですみません)。
「ほんとうに映った!監死カメラ3」
(2013年/坂井田俊、加賀賢三監督・編集)
所謂、投稿型心霊ビデオ集なのですが、「個人が偶然撮ってしまったもの」ではなく、街中に設置されている監視カメラに写り込んだ「ありえないもの」を集めているのが新機軸と言えば新機軸。
街頭の定点観測用カメラ、店頭ディスプレイとして販促用に店の前を写しているカメラ、マンションの監視カメラなどなど。
ぱっと見、どこが不自然なのか分からないので、つい端から端までじっくりと見入ることになるのですが、小さな違和感に気付いた時はいい感じにぞっとさせてくれます。
突然写り込んで「わあ、びっくりした!」ってのもありますが…。
大抵は出会い頭の居合斬り的一発ネタなのですが、ちょっと捻りを加えたものも混じっていて見応えあり。
秋葉原で丸一日ピクリともせずに立ちすくんでいるビラ配りのメイド。
誰にも話しかけず、誰からも話かけられず。
その佇まいはどう見ても幽霊。正体を確認せんと聴き込み・張り込み…したら何とそのメイドは実在することが判明。
おいおい、どうオチつけるんだよ、と思っていたら…。
地下アイドルライブのスタジオ固定カメラに写り込んでいた制服姿の女。
霊感があるというアイドル本人に話を聞くと、彼女は中学の時の同級生。自分のファン第一号だったのだが、事故で亡くなっていると言う。
ふと、取材スタッフがその死んだ友達の名前で検索かけたら、いとも簡単に当人をSNS上で発見。
同姓同名年齢一致…どう考えてもご本人。え?生きているの?
おいおい、どうオチつけるんだよ、と思っていたら…。
という2段構えの凝った構成。
特に「地下アイドル編」は前半と後半に2分割して引っ張る引っ張る。
怖さという意味では今ひとつふたつみっつ(と言うか全く怖くない)なのですが、人間観察的には面白いお話になっております。
正直、アイドル画像に写り込んだ幽霊さんよりも、地下アイドルの前でキレッキレに踊り狂うファンの方が怖かったです…。
シリーズ全てを制覇する気にはなりませんが、皆でワイワイ観るにはピッタリなソフトかと(ヘッドホン付けて夜中に一人で観ると怖さ5割増しになって丁度いい塩梅)。
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★本日4月30日はキルステン・ダンスト(1982~)の誕生日(おめでとうございます!)
ダンストと言えば、超アッパーなこの1本と激ダウナーなこの1本。
★そして何と本日は「メランコリア」の監督ラース・フォン・トリアー(1956~)の誕生日でもありました(重ねておめでとうございます!)
★本日のTV放送【21:00~日本テレビ/金曜ロードショー】