『何かするなら潰します。物理的に。再起不能に』
主人公・藤宮 周(陰キャのモブ)とヒロイン椎名真昼(学園のアイドル。人呼んで天使様)は、高校生でありながらマンション独り暮らしでお隣同志(突っ込む気力も湧かない初期設定)。
モブとアイドル。交わるはずの無い二人でしたが、ひょんな事からご近所付き合い。
片付けられない上に食生活が壊滅的な周を見かねた真昼は、掃除と晩御飯(のおかず)の差し入れを。
ある日の帰り道、公園の植え込みブロックに途方に暮れた表情で座り込んでいる真昼発見。
『こんな所で何してんの?』
『何でもないです』
どうやら樹の上で立ち往生していた猫を助けた際に足を挫くというベタなイベントを発生させたようです。
状況を察した周は、患部冷やして湿布してタイツ代わりにジャージ貸して、パーカーで顔が隠れるようにしておぶって帰宅。
微に入り細を穿つ対処ですが、もの凄いデジャヴ。
「ぼく勉」で樹の上の猫を助けた際に足を挫いた真冬先生を自宅マンションに送り届けたら、そこは汚部屋。真冬先生は片付けられない女でした。
主人公・唯我成幸はこの日を境に定期的に真冬宅を訪れ(正確には引きずり込まれ)部屋の掃除をする破目になるのですが、あちこちシンクロしているのが気になります。
あと、初回の公園で真昼がひとり雨に濡れているというシチュの時も思いましたが、他に通行人はいないのか、この公園。
登下校ルートから大きく外れているのかもしれませんが、校内で知らぬ者無しのアイドルが明らかに途方に暮れているんだぞ。男子なら千載一遇のチャンスと声を掛けてくるものなのでは?
こういう脇の甘さ+捻りのないベタな展開にはちょっと引っかかるものがあったりなかったり。
「お隣の天使様にいつのまにか駄目にされていた件/第2話・天使様と夕食」(2023年1月14日TOKYO MX放送/山内東生雄演出)
すっかり定着したお隣おかずデリバリー。
手作りコロッケとか普通やらない(買った方が安い)メニューに感激。
『まあでも…たまには出来立て食べてみたいな』
控え居ろう下郎!モブの分際で何を言って…しかし、真昼の答えは、
『食費折半であなたの家で作るなら考えます』
え、マジ? でも、
『お前、身の危険感じないの?』
『何かするなら潰します。物理的に。再起不能に』
Oh…
ある種の人間にとっては「ご褒美」ですが、いやしかし、「金蹴り女子」って本当に需要あるのか? そもそも存在しているのか?
と思って調べてみたら「蹴りたい願望女子」というのはいるみたいですね。
では「蹴られたい男子」はどうかと言うと、こちらもそれなりにいるみたいです。
性癖の海は広く深く荒い。
幸いなことに蹴ることも蹴られることもなく、手作り料理は無事食卓へ。
メニューは和食。にしても今期は(今期も?)飯テロ多いなぁ。
で、これ1回きりの限定イベントかと思ったら何とここから毎日!
お家デートとか余裕ですっ飛ばして通い妻じゃん。2話にして宇崎ちゃん追い越しちゃったよ。
偶然知ってしまった真昼の誕生日にはお礼のプレゼントまで。
日々ひとつ屋根の下で食卓を共にして尚、まだ付き合ってはいないと言い張るか。
もはや告白とかお付き合いとかは形骸化された恋愛手順なのかもしれません。
★第1話のおさらいはこちらから。
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★本日1月17日は右翼活動家・児玉誉士夫(1911~1984)の命日。
★そして本日は作家・平井和正先生(1938~2015)の命日でもあります。
追悼記事の再掲を。