『ゾンビの運転する暴走トラックが突っ込んで来る…見事なゾンビあるあるね』
ゾンビ好きの心をくすぐるメタ構成です。
「ゾンビになるまでにしたい100のこと/第2話・バケットリスト オブ ザ デッド」(2023年7月16日TBS放送/前屋俊広演出)
突然のゾンビパンデミックで地獄の会社生活から解放された天道輝(アキラ)。
ベランダからゴミを投げ捨て掃除洗濯。そして待ってましたのビ―ルタイム。
『くはー!美味い、美味すぎる!会社に行かず朝から飲むビールがこれほどまでとは!正に奇跡の水、いや…神の水だ!』
この1杯のために生きている。
とは言え、世の中は破滅街道まっしぐら。
『しかしあれだな…やはり世界は大変な事になってしまったんだな…これからどうしたもんか。しかし!今日の俺はとにかくビールだ!』
何と言う前向きな生き方! 部屋を一歩も出る事無く、自堕落に過ごして3年分の英気を…の願いは虚空の口を広げる冷蔵庫が無言で粉砕。
『ない!? まさかさっきのライスチ!?』
見下ろせば下界はゾンビワンダーランド。
『あ~めんどくせー』
しかし…
『ここでビールを我慢するぐらいなら、ゾンビに喰われた方がマシだー!』
何と言う前向きな(以下略)。
ビールを求めてチャリかっ飛ばして着いたコンビニにはまさかの先客。
しかも綺麗なお姉さん。ここで逢ったのも何かの縁。連絡先の交換を。
『余計な事でしょうけど、そんなもの(ビール)のために街中に出る事がプライオリティの高いタスクとは到底思えないわね。リスクヘッジもロクに出来ない人とアライアンスを組むのは難しい。一緒にいるとこちらの生存率も下がりかねないので、連絡先の交換はお断りさせて頂くわ』
いきなりフラれちまいましたが、そこにゾンビ群れがご来店。更にゾンビの運転する暴走トラックが景気よくご入店。
『こんなゾンビ映画あるあるみたいな事、本当にあるんだなぁ』
ゾンビトラックの暴走と言えば「バイオハザード」ですよねえ。
ロードランナーで颯爽と去っていくお姉さんを見送るアキラでしたが、自身のチャリはトラックに轢かれてぺったんこ。
走って逃げ切れる距離じゃねえぞ、と思案しているアキラの目に鍵付き原チャリが。
『チャリが進化したぜぇ~!』
パンデミックが起きたのは平日朝のラッシュ時。鍵付きの乗り物は結構転がっている。待てよ、って事は…。
『最高!進化系!』
エンブレムはLAURIE-RICHARDSON。あーやっぱりハーレー表記は無理だったか。
『子供の頃はやりたい事が山ほどあった。なのに、いつからか何だかんだ理由つけてほとんどやってこなかった。やりたいことをやらずに生き延びるくらいならゾンビに喰われた方がマシだ』
ゾンビになるまでにしたい100のこと。思いつく限り書き出して33。
それは「ゾンビランド」でコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)が自らに課していた「生き残るための32のルール」よりひとつ多い。
コロンバスは故郷に帰る決意をして旅に出ますが、アキラの31番目の願いは「実家で親と過ごす時間を作る」。
一方、アキラがコンビニで出会った《かっこいいお姉さん》。
アキラとは真逆のストイックな生活。情報収集と研究、リスク管理と自己錬磨。
アキラに対する第一印象は『典型的な短絡的で刹那的快楽主義の志向の持ち主』。
作っているリストは「ゾンビにならないためにすべき100のこと」。
発想は真逆。でも似た者同士。この状況下においてビールのために無邪気に危険を冒すアキラを見て
『まあ、桜餅くらい、我慢しなくても良かったかな』
コンビニで手を出しかけて諦めた桜餅。うん、「糖質制限の徹底」は削除してもいいと思うぞ。
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★ご参考~気がつけばゾンビ祭り。「とりあえずアパート/マンションで籠城だ」パターンのゾンビ映画3選。
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