デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【改竄の功罪と】夢見る男子は現実主義者 #5-7【巨乳JC選手権】

『単刀直入に言おう。風紀委員会に入らないか』

『よろしくね、佐城くん!』

全女生徒憧れの的の風紀委員長に頼られ、委員長が「大天使」と呼ぶロリ先輩に懐かれ。


『あんた、生徒会入りなさいよ』

生徒会副会長の姉にも頼られ(正確には脅され/パシらされ)。


『佐城さんは褒めすぎです

JD(だと思っていたらまさかのJC)に慕われ。


そして間もなく同級生からも(激しく)懐かれる…。

失恋の帝王(自称)にモテ期到来?

「夢見る男子は現実主義者/第5-7話」(2023年7月31日、8月7日14日いずれも深夜TOKYO MX放送/古賀一臣監督)

先に断っておきますが、私、本作(アニメの方ね)結構好きです。

ABEMAの配信は無料期間中激しくリピートしています。今期アニメの再生数は断トツ1位。

ただ、それは原作とコミカライズで補完しているからで、アニメだけ観ている方は「なんじゃこりゃこりゃ(意味が分からん!)」なんじゃないでしょうか。

それはひとえに「構成と演出が滅茶苦茶」だからなのですが、今回はちょっとこの部分を整理してみましょう。

本来、このお話は「美少女・夏川愛華にウザ絡みして拒否られ続けてきた主人公・佐城渉がモブキャラにすぎない己の身の丈に気付き、愛華はもとより周辺事象全てから一歩も二歩も距離を取って村人Aに徹した結果、岡目八目的に視野が広がり、自己評価の極端な低さからシニカルな言動が多くなるものの、結果それが周りの女子を助け、事務処理能力に長けているという元来の高スペックが発現して様々な人から頼られ慕われる(結果、嫌われたと勘違いした愛華がやきもきする)」という「俺ガイル」の下位互換のような内容なのです。

なので、主人公のモノローグ(小説の地の部分)が極めて重要なのですが、シリーズ構成:横手美智子様が何故かその部分をがっつり割愛。主人公の行動原理や感情がまったく伝わらなくなってしまいました。

例えば、6話でボサボサになった佐城の髪を愛華が手櫛で直してあげるシーン。

アニメでは戸惑った佐城が「えと…五千円でいいですか?」と言うだけですが、内心ではこのような👇葛藤が。


ボサボサになった原因は、風紀委員会の三田先輩に掛けられたヘッドロック(しかも「当たっている」)なのですが、このカットはアニオリ。数少ないグッジョブでした。

加えて、原作の内容を景気よく改竄(良く言えば換骨奪胎/再構築)。

いや、部分部分は合っている(確かにそういうシーンは存在する)のですが、そこに至る経緯を無視もしくは書き換えているので、全体として物凄く不自然。

崩れかけたバランスを戻そうと細かいアニオリを挿入しているのですが、勝敗は五分五分。

何より、クライマックスとなるべき文化祭を存在しない事にして、その前哨戦でしかない「学校見学会」をゴールに軌道修正してしまったので「コレジャナイ」感が半端ありません。

校内の東西問題も完全スルー。「これだから東側は!」と言うクロマティの台詞は残しているのに。まあ東西問題(≒文化祭問題)まで手を広げると、とても1クールでは消化しきれなくなりますが…。

ここに「絵の辻褄が合っていない」という下痢腹に浣腸なフレンドリーファイアが。

細かい話ですが、風紀委員会に誘われた佐城が稲富ゆゆ先輩(大天使)に握られた手を「うえぇええい!」と振りほどいてしまうシーン。

原作(説明が楽なのでコミカライズを引用しますが)では、稲富先輩はちょっとショックな表情を見せ、慌てて握り直された時は「照れた」顔になります。

しかし、アニメでは、振りほどかれた時に「照れた」表情、握り直された時はちょっと嫌な表情になっており、感情の辻褄がまるで合っていません。


今回第7話は、ちょっとした事件で知り合った笹木さんとのデート回(原作4巻書き下ろし「白浜を踏みしめて」がベース)。

ここでJDだとばかり思っていた笹木さんが実はJCである事が判明するのですが、本来の流れは、佐城が「JDのお姉さんと知り合いになった!」と吹聴していたら、学校見学会に参加していた(中学校の制服姿の)笹木さんと(事もあろうに吹聴していた愛華、芦田の前で)再会して「そんな都合のいいお姉さんは存在しなかった」事がバレる展開。


デートの舞台は海岸沿いのクラフトショップ。偶然、目の前の海に愛華・芦田も来ていたのですが、ニアミスだけで「ばったり」イベントは無し。であれば、敢えてここで番外エピなんか挟まずとも本流通りの展開で良かったじゃん、と思うのですが折り返し点に水着回を入れておきたかった、という事でしょうか。

確かに芦田(中の人の声質も相まって、個人的イチオシキャラ)の水着(と言うか半ケツ)は刮目に値するカットではありました。


と言う訳で「嫌いじゃないんだけど、よく分からないんだよなぁ」と思っている方、いらっしゃいましたら、原作・コミカライズを読む事をお勧めいたします。

さて、今回、大人のお姉さんだと思っていたらJCだった笹木さん。

佐城が笹木さんを「大人」と認識したのは、落ち着いた雰囲気もりますが何より決め手は「巨乳」(←毎年水着を買い直さなければならないど真ん中成長期)。

という訳で、緊急企画「巨乳JC選手権」。マイベストガールはこの5人。

★乾 心寿(いぬいしんじゅ)「その着せ替え人形は恋をする」

★朝井アキラ(あさいアキラ)「よふかしのうた」

★古谷向日葵(ふるたにひまわり)「ゆるゆり

★える (L85A1)「うぽって」

食蜂操祈(しょくほうみさき)「とある科学の超電磁砲

 

優勝は乾 心寿で(物理的破壊力がパねぇです)。

因みに朝井アキラの中の人は愛華の親友・芦田圭と同じ人。

ついでに言えば「ゆるキャン△各務原なでしこと同じ人でもあります。

中の人繋がりでこんな画像は如何でしょう。

 

おまけ

もはや都市伝説レベルの謎作画。

第4話で挿入された「16時間時計」と第5話で発生した「背景空間の画角屈曲」。

 

★思えば立ち上がりから色々説明不足でした。

★思えば序盤から画と台詞が合ってませんでした。

★巨乳JCをより深く知るためのサブテキスト

 

 

 

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