デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【理想の上司にして理想の父】姫様“拷問”の時間です #9【その名は魔王軍魔王様】


『まさか私を忘れたとは言わさないぞ』

『覚えているさ。バニラ・ペシュッツ』

(え!? 一度しか会っていないのに名前を憶えてくれていた!?)


前回、ジェットコースター拷問を仕掛けたものの、姫様の漢気の前に屈したバニラ・ペシュッツがリマッチ。

今回の拷問はケーキ。しかも手作り。パパにもママにも頼らず一人で作ったケーキは最早愛情そのもの。この高貴な私の手作りと知った瞬間、食べさせてと懇願するであろう。しかし…、

『なんだか不格好なケーキですね』


ガタガタのクリーム、歪な形、トッピングにあしらわれた物体の奇妙さをエクスが指摘。

(え!? ペンギンさんだよ)

エクス、貴様、人の心がないのか!?(人じゃないけど)

(頑張って作ったのにな…)

心折れかけるバニラですが…。

『何を言うエクス。確かに少し並びは不格好だが…見ろ、クリームの形はしっかりしている。丁寧に泡立てた証拠だ。クリームの量が多く、ヘラを何度も当てたせいで全体の形が歪になってしまっているが、決して雑さは感じない。美味しいクリームをたくさん食べてもらいたい…そんな気持ちでヘラを何度も当ててしまったのだろう。これを作った人物の愛情が伝わってくるじゃないか。それによく見ろエクス、奇妙な物体じゃない。可愛いペンギンさんだ!

(姫様ぁ!


理解される歓び。たまらずバニラ号泣。

『ありがとう姫様。(国王軍の秘密を)話さなくていいから食べてください』

ケーキカットは聖剣エクス。味は勿論、美味。

これでバニラは2連敗。上級拷問官の2度にわたる拷問失敗は尊厳にかかわる失態。何某かの対処が必要。魔王様が下したお沙汰は…

『こういう時こそ周りがしっかりサポートしてやらねばな』

どんだけホワイト企業なんだよ、魔王軍!?

「姫様“拷問”の時間です/第9話」(2024年3月4日深夜TOKYO MX放送/幸博コマヲ演出)

姫様が拷問に屈して明かした秘密の数々に対するリアクション(王国軍最強武器の情報を得ても「そんな強力な武器、怖くて使えない」とか、東門の警備が手薄になる水曜日はマオマオちゃんの塾があるから攻撃できないとか、マオマオちゃんが聞き出した王国の作戦信号メモはマオマオちゃんの初成果なので家に飾って誰にも見せないとか)から、実は魔王ってポンコツなんじゃないかと思っておりましたが、違いました。

魔法様こそ理想の上司(経営者)にして理想の夫にして理想の父。

運動会の日には朝イチで場所取りするし、部下のメンタルにも気を遣っているし、会社(魔王軍)は自由に有休取れるし、あまつさえ捕虜(姫様)にも健診を受けさせる気配りまで。

休日は家族3人でクッキー作り。主役はマオマオちゃんとママなので、アシストはさりげなく(バター溶かしてあげたり)。


アクシデントが起きれば身体を張ってママを守るのもパパの仕事。


出来立てクッキーを囲んで団欒。何この幸せ家族。あと魔王の家、滅茶フツーのマンションじゃん。魔王城が家じゃないのか。マンションが自宅でそこから魔王城に「出勤」しているのか。流石、働き方改革実行組織。公私の線引きは明確です。


食器洗いはママがマオマオちゃんを寝かしつけている間に。ママと二人きりになったら名前呼び。晩酌しながらママに御願い。


『(マオマオちゃんの幼稚園の)親子昼食会、行きたい!』

昼食会ではマオマオちゃんがピーマンを!


一口食べたのを免罪符に残りのピーマンを「特別に」パパに押し付ける狡猾ぶりも。

魔王家は今日も平和です。

この日はこの後(局は違いますが)「道産子ギャルはなまらめんこい」でもクッキー作り。

3/4は「手作りクッキーの日」だったのか。

 

 

 

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