デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【どですかでん!】終末トレインどこへいく? #1【鳥獣戯画in吾野】

7G(第7世代移動通信システム)時代到来!

通信のタイムラグを無くし、思考即デバイスアクセスを実現する7G。その夢の技術がもたらしたものは…世界の崩壊でした。


「終末トレインどこへいく?/第1話・ちょっと行ってくる」(2024年4月1日TOKYO MX放送/水島努演出)

春の陣1発目は当たり外れの激しい水島監督と乱高下の激しい横手美智子脚本という期待半分不安全部なオリジナル。

7Gは時空をねじ曲げるだけでなく、生き物の理さえ変えてしまいました。

ここ、埼玉県飯能市吾野では、周辺地域までの距離が異様に伸び、通信手段は壊滅(但し、距離が近ければphsは繋がる)、育つものと言えば米と中麦とゴーヤーくらい(但し米は年6回獲れる)。電気のようなものは来ているが、冷蔵庫と電子レンジを同時に使うとブレーカーが落ちる。そして何より、

『21歳3ヶ月超えると吾野ではみんな動物体になる』

は?なんですと? 動物体?


確かに住民は皆人語を喋る動物に…いやよく見りゃマンモスとかトリケラトプスみたいのまでいるじゃん。それもう「動物」の範疇超えてるだろ。

それでも動物は移動可能だからまだマシで、エリアによっては全員「木」になってしまった所もあるらしい(裏世界じゃん)。

「裏世界ピクニック」より。


僅かな情報と物資が得られるのが月に1度巡回してくる運送トラック。社歌流しながら編隊組んでやって来る様は「荒野のコトブキ飛行隊」のエリート商会を思わせます。

『7G事件が起きて、まず熊が倒れた。ペリカンもカンガルーも飛脚も相次いで倒れた。残ったのが俺たちしかいなかったから続けているけど、いつどうなるか分からないんだよ』

熊ってのは名鉄運輸のことでしょうか。生き残ったのはナガト運送。主人公が「ネコさん」と呼んでいたのであそこの事なんでしょう。

従来の輸送トラックと大きく違うのは屋根の上。

OGPK(Objective Gunner Protection Kit, オブジェクティブ・ガンナー・プロテクション・キット。ハンヴィーやMRAPの機関銃手を防護する目的で開発された装甲銃塔キット)が搭載されています。完全武装トラック。


そしてその側面には爪痕、被弾跡、血塗られた手形・足形がペッタペタ。

集落を繋ぐ「外の世界」はどうなっているのでしょう。襲撃者は人か獣か恐竜か。

吾野で唯一、動物にならず人間体を保持している大人、それが善治郎さん

若い時ゃなかなかの色男だったそうですが、2年前(つまり7G事件発生前後)に吾野に戻って来た時は「ぽっぽー!」と言いながら集落を練り歩く痛い爺さんに。

ああ、これはどですかでんですね。


逆に7G事件の前後に吾野を出て行った少女が中富葉香(なかとみ ようか)。2年間音信不通の葉香を気にかけていた主人公・千倉静留(ちくら しずる)は、ネコさんが運んできた荷物のパッキンになっていた新聞の写真に葉香が映り込んでいるのを発見。


日付は先月。場所は池袋。葉香は池袋にいる!

ならば探しに行かねば! 足は西武鉄道2000系。運転は善治郎さん(何故か運転士の帽子を被ると昔の若者姿に戻る…ことがある)に教わった。


イグアナ先生に退学宣言して学校中退。追いかけて来た星 撫子(ほし なでしこ)、久賀 玲実(くが れいみ)、東雲 晶(しののめ あきら)、秋田犬のポチさんも飛び乗っていざ出発。

池袋まであと30駅。


いやあ、展開が凄すぎてお話についていけません。ほのぼの電車旅のように見えますが、不安要素(輸送トラック側面の血痕、時間の経過と共に野生化の兆しを見せる動物化した大人たち。一番の不安要素は水島横手コンビ)もてんこもりで、突然「学校ぐらし」な舵切りをしないとも限りません。

予断を許さない立ち上がりでした。

★終末少女の旅と言えば…。

 

 

 

ランキング投票です。2000系を運転してみたい方はワンポチを。

 

 

 

★本日のTV放送❶【13:00~NHK BS/プレミアムシネマ】

★本日のTV放送❷【25:00~BS11

前祝いだ!!