『おうい副官、もう俺が誰だか分かってるよな?』
(頷く)
『ならいいんだ。ようし、勝負! 弾入れるまで待ってやらあ。こういうのを暇つぶしってんだぞ』
本日4月13日は「決闘の日」。
1612年(慶長17年)の今日、美作の浪人・宮本武蔵と細川家指南役・佐々木小次郎の決闘が、豊前小倉沖の無人島・巌流島(舟島)で行われました。
以前(2020年)はストレートに「佐々木小次郎」と「猪木vs斎藤」をご紹介しましたが、今回は「私的決闘シーン選手権」を。
足枷としては「タイマンである(周りの雑魚同時殲滅はアリ)」「命のやりとりをしている」の2点を。
故に「プライドと尊厳を賭けたゲーム」とか「チーム対抗戦」とかは除外です(あと誰もが最初に思いつく「椿三十郎」と「切腹」は殿堂入りで除外)。
まずは冒頭掲げた台詞の出典元から。
「独立愚連隊」(1959年/岡本喜八監督)
戦争映画×西部劇。スパイ容疑者を「暇つぶし」と称して処刑していた副官をその刑場に追い込んで。連射で首を横一線。
本家西部劇は決闘見本市ですが、このマカロニの名作は外せません。
「続・荒野の用心棒」(1966年/セルジオ・コルブッチ監督)
両手を潰されて引き金を引けないジャンゴ(フランコ・ネロ)が、銃のトリガーカバーを外し、むき出しの引き金を墓地の十字架に押し当て支え、目にもとまらぬファニングで6人同時射殺。
そのマカロニで名を成したイーストウッドが詩情溢れるアメリカン西部劇を演出したのが、
「ペイルライダー」(1985年/クリント・イーストウッド監督)
かつて自分を撃った(殺した?)男の前に亡霊のように現れ、自身に撃ち込まれたのと同じ個所に同じ数の弾丸をたたき込む。
そのかっちょ良さにしびれてパーカッション・リボルバー「レミントン・ニューモデルアーミー」のモデルガンを買ってしまいました。
一気に横っ飛びして超能力対決(兄弟喧嘩とも言う)を。
「スキャナーズ」(1981年/デヴィッド・クローネンバーグ監督)
武器などいらん。格闘も不要。眼で殺す。意思こそ殺意。
いや、マイケル・アイアンサイドは眼だけじゃない。顔全体で殺す。顔芸こそ究極の殺意。
横っ飛び反則技決闘の頂点はこちら。
「デッド・オア・アライブ 犯罪者」(1999年/三池崇史監督)
哀川翔vs竹内力。ウンコ座りのカウント・ダウンに始まり、誰も予想しえなかった驚天動地のクライマックスへ。
男なら出せる!背中からバズーカを。
男なら出せる!胸元から魂を。
その迸る熱情は地球さへも道連れに。
では最後に正統派ど真ん中、ごりごり骨が軋みを上げる王道時代劇を。
「仇討」(1964年/今井正監督)
理不尽極まるお家の事情、黙って飲んで死んでやろうと思っていたのに!
何だこの茶番劇は!?
せめて静かに死なせてくれ!
中村錦之助の怒りと橋本忍の怒りが見事にシンクロした武士道残酷物語。
時間が経つともっとあれこれ思いつくと思うのですが、本日はこの辺で。
★各作品のご紹介はこちらから。
★実は広義の「対決/決闘シーン」は以前にも取り上げておりました(今回は作品が被らないようにいたしました…からネタの使いまわしではない…はず)。
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