デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【格ゲー?音ゲー?】バイオハザード6【本当にクソゲー?】

『まるでラクーンシティの同窓会ね』

「RE3」の時の予告通り「6」に着手いたしました。

「RE3」の『短けー!』という不満は余裕で解消。滅茶長い(笑)。

用意されたシナリオは4つ。

「レオン(+地味女)編」

「クリス(+熱い部下)編」

「ウェスカーの血を引く男ジェイク(+RE2では幼女だったけどいい女に成長したシェリー)編」そして

「誰の手も借りないわエイダ編」。

各々が5つのCHAPTERで構成され、それぞれの過去と現在(全キャラ共通の時間軸。中国を舞台にしたバイオテロ現場)が描かれています。

エイダ編以外はパートナーキャラでプレイすることも出来る(別行動時の様子が分かる)ので都合7本。まったり遊べば1CHAPTERに小一時間は掛かるので、最大420分。アニメ1クール+OVA一気見くらいの時間は潰れます。

各エピソードは時に交錯するので、例えばレオンとクリスが邂逅した裏で実はエイダが…といった楽しみ方ができます。

さて、私が「6」になかなか手を出さなかった理由は「RE3」同様、下馬評がイマイチ(一部では「クソゲー」の称号まで)だったからなのですが、今回はそこいらへんをじっくり検証してみましょう。

バイオハザード6」(2016年PS4版発売)

いきなり愚痴垂れちゃいますが、本作の初出は2012年のPS3版。PS4発売時にコントローラーのボタン配置が修正されているのですが、ネットに出回っている攻略サイトがほぼPS3版準拠なので、都度PS4版に脳内変換しなければならないのが地味にイラっとしました。

本作発売時に寄せられた不満点の上位(細かく数えると収拾がつかなくなる)はここいら辺👇

  1. 原点回帰を謳っていながら全く原点回帰していない…どころか徒手空拳な格ゲーになっている。
  2. 悪名高きQTEが全編に渡って炸裂している。
  3. カメラワークが嫌がらせレベルで酷い。
  4. 武器を預けられないので全部持ち歩き…にもかかわらず弾薬・回復アイテムの所持限度が極端に少ない。

自分でも「おいおい」と思ったのがこの4つ。

では順番に見て行きましょう。

1.原点回帰を謳っていながら全く原点回帰していない…どころか徒手空拳な格ゲーになっている。

原点回帰の意味は人によって異なると思いますが、やはり1作目にあったホラー演出でしょう。

あの曲り角の向こうには何が潜んでいるのか? このドア開けたらどうなるのか?という見えないモノへの恐怖。

もう弾薬が尽きる…後はサバイバルナイフのみ…と言うギリギリ感。これらが初期バイオの醍醐味(のひとつ)でしたが、「6」にはその要素が微塵もありません。

それどころか自在に体術が繰り出させるようになった(しかも下手な武器より強力)ため、いざとなったら武器無しでもいけちゃいます。ほとんど格ゲー。

「ホラー要素どこ行った!?」ではありますが、これが結構爽快。

レオンのブルドッキングヘッドロック、ジェイクのジャーマン・スープレックスなどいずれも一撃必殺。

クリスに至っては持ち上げて頭から落とすとか、相手の後頭部鷲掴みにして壁に叩きつける(グシャッといういい音がする)など「いやお前がB.O.W.だろ?」な力業。

人呼んでゴリス。


2.悪名高きQTEが全編に渡って炸裂している。

「4」「5」で大不評だったため、「リベレーションズ」で姿を消したQTE(Quick Time Event/ゲーム内で画面に表示された特定のボタン・キーを入力するイベント)が怒涛の大復活。

しかも、これまでは連打か同時押しだったものが、タイミングまで指定してきやがります。ほとんど音ゲー。リズミカルに入力しないと成功と判断して貰えません。


こいつがムービー中にまで突然出てきやがるので全然気を抜けません。

ただ、どういうわけかあまり不快には感じなかったのよね(「4」「5」では結構イラっとしたのに)。これはこれでアリかなぁと。

3.カメラワークが嫌がらせレベルで酷い。

昔のようなラジコン操作と違い、今の主流は直感操作(画面に向かってどっちに進むかでスティックを倒す方向が決まる)もしくは一人称(プレイヤー)視点。

カメラがビハインド・ビューに固定されていれば前進=Lスティック奥です。

それが本作は逃げ遅れたら即死みたいな移動中にカメラワークがころころ変わりやがります。つまり、スティックをどの方向に倒せば良いか瞬間的に判断できない場面が多々ありまして「ええっとどっちが前だ?」とか言っている間に追いつかれて死亡するという。


いやあ、こういうシチュの時はビハインド・ビューに固定してくれよ。正面固定でもラジコン操作の記憶があると前進・後退の切り替えが難しいのよ。

4.武器を預けられないので全部持ち歩き…にもかかわらず弾薬・回復アイテムの所持限度が極端に少ない。

アイテムボックスが存在しないので、拾ったアイテムは撃ちモノ、投げモノ、回復モノ全て持ち歩き。

武器の切り替えに手間取る(その間もゲームは継続)わ、アイテム枠が決まっている(ずっと固定。RE3にあったようなサイドパックもないから最後まで増えない)から、必要な弾薬が拾えず泣く泣く他のアイテムを切り捨てなきゃならんわ(勿論、捨てたアイテムは拾えない)で不便極まりなかったです(弾拾っているとハーブはほぼ拾えない)。


という訳で総評としては、

  1. シナリオは二重丸(但し攻略動画必須)。
  2. 体術メインの格ゲー仕様はそこそこ爽快。
  3. 音ゲーQTEもそれなりに楽しい(後の修正で判定が甘くなっている)。
  4. カメラワークは島流し(親族は江戸所払い)レベルで酷い。
  5. アイテム枠固定システムは打ち首獄門レベルの糞仕様。

一長一短はありますが、総じて楽しめる(快感>ストレス)出来であったと思います。

個人的に助かったのは、あちこちにcheckpointが設けられている(沢山死にそうなイベントの最中は特に)ので、YOU ARE DEAD→CONTINUEした時の戻りが浅い(死ぬ直前からのリスタートになるので「またここからやり直しかよ!?」となる事が少なかった)事。ガスっと巻き戻ると確実にテンションが下がるので。

さて、次はどうしよう。あとやってないのは「VILLAGE」か…。



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