「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー、「氷の微笑」のシャロン・ストーンに連なる破滅の水先案内人。
「蜘蛛女」(1993年/ピーター・メダック監督)
ショッカーの改造人間のようなタイトルですが、正統派ハードボイルドです。
マフィアとずぶずぶの関係になっている刑事ジャック(ゲイリー・オールドマン)が、ドンの後釜を狙うイケイケの武闘派女モナ(レナ・オリン)の奸計に乗せられて最悪発破滅行直行便。
ジャックの駄目っぷりとモナの非道っぷりが好対照。
ジャックの愛人役でジュリエット・ルイスが。93年と言えば「ギルバート・グレイブ」と同年。まだ劣化も型崩れもしていない二十歳の彼女を拝むことができます。
監督は、こんな渋い作品をモノにしながら、その後の代表作は「スピーシーズ2」。案外、いい奴なのかもしれません。
因みに原題は“ROMEO IS BLEEDING”。ロマン漂う名タイトルだと思います。