デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

今更ですが・・これはユマ・サーマンではない。 キル・ビル

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この映画の予告編が配信された時はどよめきました。

新・仁義なき戦いのテーマにのって、黄色いトラックスーツ着た金髪のお姉ちゃんが日本刀振り回して、カトーマスク被った男達と戦っている!!

ありえねぇ・・どんだけ日本&香港リスペクトだよ! で実際観たらこれが実に・・

キル・ビル:Vol.1」

(2003年/クエンティン・タランティーノ監督)


もうね、全編ありえねー!の嵐。

乱入するアニメ、ゴケミドロ・レッドな空、日本刀持ったまま乗れる飛行機、台詞噛み倒しの千葉ちゃん、グリーン・ホーネットのテーマにサンタ・エスメラルダ版悲しき願い、そして死に際河童に変身するルーシー・リュー・・・しかし何より我が目を疑ったのは、

子供生んで丸みを帯びてすっかりおっかさんになってしまったユマ・サーマン

おいおい、あなた本当に「パルプ・フィクション」のミアと同一人物かい?

復讐の鬼にしちゃ“凄み”ってものが足りないんじゃ・・(体重そうだし)。

逆に、クライマックスの人体破壊祭りは、ショウ・ブラ・リスペクト(いや、子連れ狼リスペクトか)という意図を含んでも、ちょっと引いちゃうスプラッター・カーニバル。

個々のシーンは(話の本筋と全く関係が無いという意味においても)凄くいいのに、繋げてみたら「嗚呼、タラっていい奴なんだけどなあ」という明後日の方向いた感想しか出てこないという困ったカルト作です。