会社斜前の中華屋で唐揚げ付炒飯なんぞをかきこんでいたら、やたら景気のいいフラメンコギターの音色が。
おっとこいつは77年の大ヒットナンバー、
悲しき願い by サンタ・エスメラルダ
ではないですか。
恥かしながらずっとオリジナルは65年のアニマルズ・バージョンだと思っていたのですが、大元はニーナ・シモンという方だったのですね(発表は64年)。
オーケストラをバックにしたスロー・テンポのニーナ・バージョン、リズム&ブルースに味付けしたアニマルズ・バージョン、そしてフラメンコ&サルサを取り入れてディスコ調にしたサンタ・エスメラルダ・バージョン。
ここまで曲調を変えてカバーされる曲も珍しいのでは。
サンタ・バージョンを劇中使用した映画は何本かありますが、やはり一番有名なのは、
「キル・ビル」(2003年/クエンティン・タランティーノ監督)
でしょう。クライマックスのブライド(ユマ・サーマン)対オーレン石井(ルーシー・リュー)、戦いのプレリュードとして劇的に使われておりました。
「キル・ビル」と言えば、もう1曲。青葉屋でオーレン石井が登場する時に流れたアレ。
すっかり「キル・ビルのテーマ」として有名になってしまいましたが、元々は「新・仁義なき戦い」のテーマ曲(作曲・演奏は布袋)。
この曲をバックに、一列に並んだ車を正面からの超望遠で捉え、次々とドアを開けて降り立つヤクザを切り取った「新・仁義なき戦い」OPはその凄みにおいて「キル・ビル」を凌駕していたと思います。
あ、因みに「悲しき願い」は尾藤イサオの翻訳版も有名ですね。
♪だーれのせいでもありゃしない。みんなオイラが悪いのさ♪
という訳で不定期新企画『サントラ百人一首』(歌は詠みませんが)。何卒よしなに。