デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

悩ましき3D。 装甲騎兵ボトムズ/ペールゼン・ファイルズ

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“あの日”に続く赤い肩の伝説。

装甲騎兵ボトムズ/ペールゼン・ファイルズ[劇場版]」(2009年/高橋良輔監督)

位置としてはOVA「野望のルーツ」とTVシリーズ第1話の中間になります。

レッド・ショルダーの創設者、ヨラン・ペールゼンの極秘ファイルを巡る政治的陰謀と駆け引き。

レッド・ショルダーをTV予告編で説明すると・・・

“敵の血潮に濡れた肩、地獄の部隊と人の言う。ウドの街に100年戦争の亡霊が蘇る。パルミスの高原、ミヨイテの宇宙に、無敵と謳われたメルキア装甲特殊部隊。情け無用・命無用の鉄騎兵。この命、金30億ギルダンなり。最も高価なワンマン・アーミー!”

って事になります。

今回、特筆すべきは戦闘シーンの多さ。

オープニングのノルマンジー上陸作戦を思わせる「タイパス渡河作戦」から、半端ない物量作戦が展開されます。

これだけの量のA.T.でモブシーン描こうと思ったらCGに頼らざるを得ませんが、ボトムズはガサガサした質感が魅力だったので、眼が慣れるまでは違和感が。

“神の眼”となる男、ロッチナの前身やPSの試作品も登場。

窮地を辛くも脱したキリコがさすらうシーンにTV主題歌「炎のさだめ」が。

もし、この後にナレーションをつけるとしたら、

“アストラギウス銀河を真っ二つに分けたバララントとギルガメスの二つの星系が砲火を交えて100年。両陣営の疲弊は極みに達し、ようやく終戦の燭光が見え始めた大戦の末期、辺境の小惑星リドの漆黒の闇の中で物語は始まった。「装甲騎兵ボトムズ」、お楽しみに”

という事になるのでしょう。

TV版の音楽を担当していた乾裕樹氏が他界しているので、新たな楽曲の提供ができなかったようなのですが、柳ジョージの歌はボトムズの世界観とは合わないような気がします。