『来たねえギララ。でもできればバランかバラゴンに来てほしかった』←みうらじゅんの劇中台詞。
馬鹿だなあ・・。
間違っても人に薦められる代物ではありません(以下、褒めているように聴こえるかもしれませんが気のせいです)。
G8開催中の洞爺湖近くに謎の宇宙怪獣出現。各国首脳は“支持率アップ”のため、逃げずに戦う事を決意。順番に趣向を凝らした撃退法を提案、実施していきますが・・
というストーリーはどうでもいいです。ほぼ全編に炸裂しまくっている怪獣愛を目を細めて堪能しましょう。
音楽は当然、御大伊福部昭リスペクトなのですが、よく聴くと宮内國郎サウンドも。
黒部進と古谷敏は、Wウルトラマン(人&中身)夢の共演。
宇宙怪獣はG8会場に入り込んだガキンチョがギララと命名(ガメラシリーズのお約束)。
ドイツ製猛毒ガスがギララには笑気ガスで、笑いながら夕陽をバックに踊り出すという「怪獣墓場」の気の触れたパロディが脱力感満点。
ギララ飛来の原因は「バルンガ」、タケ魔人の登場は「ゴメスを倒せ」あたりが元ネタでしょうか。
タケ魔人覚醒の舞踏がいかにも東宝がやりそうな「南の孤島の原住民の踊り」的伊福部サウンド&振り付けなのですが、この踊り、見ていてかなり恥ずかしいです。
東スポ記者・隅田川すみれ(元ネタはウルトラQの江戸川由利子)役の加藤夏希はキャリアをドブに捨てたとしか思えない大熱演。今後の仕事に影響しないか心配です。
水野晴郎閣下が本人役で出演していますが、本作が遺作となりました。タイトルの“危機一発”は水野先生リスペクトでしょう。
★ご参考