デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

爆音再生! ゾンビ新世紀完全版~ダリオ・アルジェント監修版

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遂に届きました「ゾンビ新世紀完全版5枚組DVD-BOX」

黒地に“GEORGE A. ROMERO’S DAWN OF THE DEAD”と赤文字を入れただけの「凝りに凝った」BOXデザインが痺れます。

うむむ、どれから再生してくれようか・・。

やはり一発目は景気良くゴブリン・サウンドが鳴り響くコレから。

「ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版」

ロメロ版かアルジェント版か、は好みの分かれる所でしょうが、オープニングに関してだけはアルジェント版に軍配。

テレビ局内の「何が起こっているのか分からない」という混沌とした不安感はゴブリンのテーマ曲があったればこそ。

特典ディスクには、この“メイン・テーマ”がデモニア(注1)によるライブ映像で収録されています(拍手!)。

本編の音声コメンタリーはクラウディオ・シモネッティはじめ音楽関係者ばかりなので、全編サントラ話。「おいおい、もうちょっと他の事も喋れよ」(笑)

ドラミングがけたたましい「ゾンビのテーマ」の後半でマリンバを使っているのは、ゾンビ発祥の地ハイチに敬意を表しているから、という話は面白かったですが・・。

一般的にアルジェント版は、ロメロ版をつまんでテンポアップした派手派手アクション志向編と見られがちですが、実はアルジェント版にしか存在しないカットも多々あり、人間描写にもきっちり目を配っています。

ザラトゾムで軽快に終わるエンディングは“余韻”という意味では物足りませんが、八方塞がりな未来に希望を託す“どん底の明るさ”があって嫌いではありません。

さあて、次はどれを観ようかな・・・(不定期かつ適当に続く)。

(注1)デモニア・・・ゴブリンのキーボード奏者シモネッティが結成した“ホラー映画音楽専門メタル・バンド”。「サスペリア」のようなゴブリン・サウンドはもとより、「ハロウィン」(ジョン・カーペンター)、「チューブラ・ベルズ(エクソシスト)」(マイク・オールドフィールド)、「トッカータとフーガ(ローラーボール)」(バッハ)まで見境無くヘヴィ・メタルにアレンジして弾き倒す実力派ボンクラバンド。