「マッドマックス」が2作目で近未来アクションからデストピアSFになった時もぶっ飛びましたが、こいつは更に上手。
「ハイランダー2/甦る戦士」
(1990年/ラッセル・マルケイ監督)
首を切り落とさない限り死なない不死身の高地人ハイランダーの末裔が現代で首盗り合戦、という前作にはどこか詩情漂う風情のようなものがありましたが…。
1999年。破壊されたオゾン層を補う人工シールドが地球を覆い、人類は滅亡を免れたものの、光射さず、星見えず、気温高く、湿度ベタベタ。
25年後。老いを重ねたマクラウド(クリストファー・ランバート)の前に再びハイランダーが。
何とマクラウドとラミレス(ショーン・コネリー)は、500年前に惑星ザイストから流刑された政治犯宇宙人だった!(なんじゃそりゃあ!)
ザイストの王カターナ(刀?)が(500年ぶりに)放った刺客との戦いで不死身の肉体を取り戻したマクラウドはフォース(?)でラミレスの魂を呼び覚まし、師弟タッグ復活!
勢い余ってカターナ(マイケル・アイアンサイド)も地球へ(シールドどうやって突破したんだ?)。
マクラウドらは女テロリスト、ルイーズ(ヴァージニア・マドセン)と共にカターナと戦いつつ、シールドの破壊(実はオゾン層は既に再生していた)を目指す。
嗚呼、あらすじ説明するだけでエライ字数とっちまったじゃねえか。
内向的自主映画になりがちな題材ですが、飄々としたコネリーと顔芸だけで場面をさらうアイアンサイドのおかげで、すこぶる根明な印象になっています。
ラミレスが初めて乗った飛行機で観る「安全確認緊急時対応ビデオ」は爆笑です。
同じく始めて地下鉄に乗ったカターナが「運転してえ」とか言って電車暴走させる所も素敵。
いくらスピード出しても、車内がジェット機に穴空いて墜落しているかのようなパニック状態にはならないでしょう。音速の大暴走。
まあ、突っ込み所は数知れずですが、これだけ多いと最早野暮。馬鹿っぷりを愉しみましょう。
★同じシリーズとは思えない前作はこちら。