デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

死出の道行き。 八つ墓村(1977年版)

イメージ 1死出の道行きね。私たち』

鍾乳洞に響く芥川也寸志の“道行のテーマ”。奥行き、厚み、深み、「砂の器」の“宿命”に匹敵する名曲です。

 

八つ墓村(1977年/野村芳太郎監督)


この作品の凄いところは、祟りを利用した連続殺人というミステリーではなく、本当の祟り、怪談として描かれているという事でしょう。

なので、伏線が無いとか、動機が希薄とか、物証が無いという批判は完全に的外れ。

燃え盛る多治見家を嗤いながら見下ろす8人の落ち武者の姿こそ、本作の本質です。

96年に東宝が本家の意地とばかりにリメイクしておりますが、トヨエツ、浅野ゆう子男闘呼組と小さくまとまった爽やか路線。

市川昆には申し訳ないですが、こと八つ墓村に関しては松竹の圧勝

ミスキャスト呼ばわりされる事の多い渥美清金田一ですが、あくまでショーケンが主役という視点で観れば、いい感じに嵌っていると思います。

都井睦夫の津山30人殺しにインスパイアされた多治見要蔵(山崎努)の大殺戮シーン、JACによる大滝登り落ちシーン(ファイト1発!)、森美也子(小川真由美)の「オーホッホッホッホ」シーン(チビるほど怖い)など見所満載。

震える舌」と並ぶ野村ホラーの傑作です。