デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

♪今日は死に日和。 スターシップ・トゥルーパーズ3

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“♪今日は死に日和。さあ、連邦に命を捧げよう(勇気!任務!名誉!)”

いやあ、素晴らしい。何故この曲にアカデミー主題歌賞をやらんのだ。

 

スターシップ・トゥルーパーズ3」(2008年/エド・ニューマイヤー監督)

 

評判は散々。確かに、予算僅少、技術劣化(バグのCGは明らかにフィル・ティペット時代から退化している)、誇大広告(目玉のパワード・スーツは終盤にチョロっと顔出すだけ)と駄目な所はあります全部致命傷だが、だから何だ)。

そもそも本作は、軍治政権を馬鹿にした1作目のセルフ・パロディなんだから原作がどうのSFとしてどうのなんて視点で観ちゃ駄目。

1作目主役のジョニー・リコ(キャスパー・ヴァン・ディーン)が大佐に昇格して再登場していますが、実質主役は女性パイロット、ローラ(ジョリーン・ブラロック)。

実にオットコ前で好みです。

再登場といえば、1作目ラストで捕獲された親玉バグも華麗にカムバックしていますが、よく見ると顔が完全にマ●コ。蟲なんだからどんなデザインだっていいだろう、というスタッフの前のめりなやる気が伝わってきます。

本作にキャッチをつけるとしたら“今度は宗教だ!”ってな所でしょうか。

宗教(特にキリスト教)を馬鹿にしまくっているのか、本気で信じているのか微妙なのですが、前者だと思って観る方が楽しめます。

『殺す? あなたと違う神を信じているから?』

『だって、間違った神よ!』

馬鹿にしていると思って観ないと、こういう↑やり取りが鬱陶しくて仕方なくなります。

宗教かぶれの客室乗務員とか、権力陶酔型の黒人将軍(ボリス・コジョー←リコの旧友で悪い奴ではない)とか、キャラ設定が消化不良気味でちっとムカついちゃうのが残念。

もし4作目を作るとしたら、ウルトラ・ハードボイルドか破滅型コメディのどっちかに景気よく振り切れないと駄目でしょうね。

にしても“It’s a Good Day To Die”は「ファン・パラ」の“The Hell of It”と並ぶ名曲だ。

※歌詞付きフルコーラスはこちら。

http://wn.com/Starship_Troopers_3_It's_A_Good_Day_To_Die!_Full_Verison_with_Lyrics